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投稿日:2025/06/16

防火地域・準防火地域・建築基準法22条区域:建築制限の最初の一歩!

防火地域・準防火地域・建築基準法22条区域:建築制限の最初の一歩!

「防火地域とか準防火地域って何?建築制限って一体…」

「建築基準法第22条区域の物件を買って大丈夫?家建てられるよね?」

 

防火地域・準防火地域・建築基準法第22条区域といった防火規制区域は、不動産購入初心者の頭を悩ませる大きな壁。でも安心してください。本記事では火災対策の背景と規制の違いをわかりやすく整理し、物件価格・融資審査・将来の資産価値への影響を具体例と数値で速攻解説。読後5分で「自分に最適なエリアはどこか」「いくらまでなら安全に建てられるか」がクリアになり、失敗の芽を事前に摘めます。さらに、行政窓口での確認手順や専門家へ相談するタイミングまでステップ・バイ・ステップで紹介するので、今すぐ実践できるノウハウが身につきます。まずは最初の一歩を踏み出しましょう。

 

 

火災対策の盲点:防火指定が資産価値を左右する理由

防火地域・準防火地域・建築基準法第22条区域──この三つの防火指定は、建築制限・火災対策・資産価値という三要素を動かします。指定を知らずに土地を契約すると、耐火仕様の追加費用や住宅ローン審査の厳格化、火災保険料の増額など“隠れコスト”が噴出し、ライフプランが崩れる危険があります。まずは候補地がどの区域に該当するかを都市計画図で確認しましょう。多くの市区町村ではホームページにPDFを公開していますし、不動産情報ライブラリでも防火指定や用途地域を即時に調べられます。これら得た情報を資金計画に反映することが、合理的なマイホーム計画の第一歩です。

JR東海道本線『浜松』駅周辺の都市計画情報(防火・準防火地域重ね図)

引用元:国土交通省>JR東海道本線『浜松』駅周辺の都市計画情報(防火・準防火地域重ね図)より

 

不動産情報ライブラリ

不動産情報ライブラリの利用方法や活用方法は、過去のコラムをご参照ください。

関連記事不動産購入前必見!不動産情報ライブラリの上手な活用法

 

 

不動産購入者が見落とす建築制限の基本

防火地域は都市核を守る“最強レベル”の規制で、延べ100㎡超または3階建て以上の住宅は原則として耐火建築物(RC造・耐火鉄骨造など)のみ許可されます。木造で建てる場合も外壁・軒裏を防火構造(例:石膏ボードで覆う、窯業系サイディングを使用)とし、防火戸や網入りガラスを採用する必要があるため、坪単価は通常の木造より数割程度アップします。

 

準防火地域は住宅街の大半を占める“中強度”の規制です。3階建て以下・延床500㎡以下なら木造住宅も建築可能ですが、隣家と近接する外壁や屋根材に不燃・防火性能を確保し、防火サッシを設置する必要があります。省令準耐火仕様を採用すれば火災保険料が約40%割引(例:東京海上日動2025年料率)となり、コストと安全性のバランスに優れた選択肢です。

 

建築基準法第22条区域は屋根不燃化区域とも呼ばれ、屋根をスレート瓦や金属板など不燃材で葺けば大半の制限を回避できます。ただし隣接距離が短い場合は外壁の防火構造化が必要です。初期コストは最も低い一方、火災保険は木造(H構造)扱いで保険料が高めになる点に注意しましょう。

防火地域等における建築物の規制

出典:国土交通省>防火地域等における建築物の規制より一部抜粋

 

これら三区域の違いを把握せずに契約すると、設計変更・追加工事で数百万円単位の予算超過が発生し、融資期間の短縮や担保評価の減額で返済計画が狂う恐れがあります。逆に、区域に合わせて耐火・準耐火仕様を賢く選択すれば、建築費と保険料を最適化しつつ資産価値を底上げできます。土地選びの段階から建築士・不動産会社と連携し、制限を具体的なコストにリンクさせることが、一次取得者のリスク管理の要です。

 

さらに、住宅性能表示制度の評価書を発行する第三者機関(例:住宅性能評価センター)で耐火等級・劣化対策等級を取得しておけば、金融機関や保険会社との交渉がスムーズになります。こうした評価制度を活用し、コスト増を抑えながら安全性を保証する仕組みを整えましょう。

 

 

三つの防火指定の違いと選び方

三つの防火指定の違いと選び方

国内の防火指定は厳しい順に「防火地域」「準防火地域」「建築基準法第22条区域」の3段階です。規制が強いほど使える建築材料や構造が限定されてコストは上がりますが、その分、安全性と資産価値は高まり、火災保険料や融資評価で優遇される傾向があります。本節では各区域の特徴を整理し、ライフスタイルと予算のバランスで最適解を導き出す手順を解説します。まずは下表で3区域の主要ポイントを俯瞰してから詳細をご覧ください。

区域

建築自由度

建築コスト目安*

火災保険料

推奨される顧客層

防火地域

★☆☆

(最も厳しい)

高 ― 坪単価比で

+10〜30%

最安

(T構造)

都市部で店舗併用や不動産投資を

狙う人

準防火地域

★★☆

中 ― +数%〜約10%

標準

約40%割引

一次取得者で安全・コスト・

自由度を両立したい人

第22条区域

★★★

(自由度最大)

低 ― 追加コストほぼ0

(H構造)

初期費用を抑え、自分でリスクを

管理したい人

※30坪(約100㎡)木造住宅を基準とした概算。詳細は各項で解説。

 

構造級別の保険料(イメージ)

保険料

専用住宅(住宅物件)

店舗など(一般物件)

具体例(住宅物件の場合)

保険料安い


保険料高い

M構造

コンクリート造の共同住宅 など

T構造

1級

コンクリート造の戸建住宅(耐火建築物) など

2級

鉄骨造の戸建住宅(準耐火建築物)、省令準耐火建物に該当するツーバイフォー住宅 など

H構造

3級

木造の共同住宅や戸建住宅 など

※木造建物であっても、建築基準法に定める耐火建築物等に該当すれば、M構造やT構造となります。

出典:一般社団法人 日本損害保険協会>損害保険Q&A>火災保険の「構造級別」について教えてください。より

 

防火地域:都市核の鉄壁ガード

駅前や商業エリアを中心に指定される、最も厳格な防火区域です。延床100㎡超または3階建て以上の建物は、原則として耐火建築物(RC造・耐火被覆鉄骨造など)でなければなりません。木造の場合でも外壁・軒裏・間仕切りを石膏ボードや耐火パネルで全面被覆し、網入りガラスの防火窓を採用する必要があります。

  • コストイメージ

木造非耐火より坪単価で10〜20%上昇、RC造では約1.5倍。30坪モデルなら通常約2,000万円 → 防火地域仕様約2,300〜2,700万円、RC造約3,200万円。

  • メリット

建ぺい率が緩和されるため、敷地をフル活用した店舗併用住宅や賃貸マンションで家賃収入を得やすい。火災保険は最安のT構造扱いで保険料が半額近くに下がり、金融機関の担保評価も高い。

  • おすすめ

都心で長期にわたり堅実な資産を築きたい投資家・自営業者。


建ぺい率の緩和と隣地境界線への接近建築について

定められた建ぺい率が80%の地域(第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、準工業地域、近隣商業地域、商業地域)で、かつ防火地域内にある耐火建築物は、建ぺい率の制限がなくなります。 つまり、敷地の大部分を使って建物を建てることが可能です。(建築基準法第53条第6項

 

さらに、通常は隣地境界線から50cm以上離して建物を建てるという民法の規定(民法234条)があるところ、これらの条件を満たす建物は敷地いっぱいに、隣地境界線に接して建物を建てることができます。


準防火地域:コストと自由度の黄金比

住宅街の大半を占める中強度の防火区域で、一次取得者に最も身近な選択肢です。3階建て以下・延床500㎡以下の木造住宅であれば、省令準耐火仕様(外壁・軒裏・天井を石膏ボード等で被覆し、火炎の侵入を30分以上防ぐ構造)を採用することで法規をクリアできます。

  • コストイメージ

非耐火木造比で建築費が数%〜約10%増。火災保険は最大40%割引。

  • 設計自由度

外壁や軒裏を防火サイディング等で覆い、防火サッシを用いれば大開口も可能。間取りや外観の自由度は高い。

  • おすすめ

安全性・コスト・デザインのバランスを取りたい一次取得者。

 

法22条区域:屋根材で差がつく延焼防止

郊外や市街地外縁に多いライト規制区域です。屋根をスレート瓦やガルバリウム鋼板など不燃材で葺けば大半の規制をクリアでき、追加コストはほぼゼロ。

  • 設計自由度

外壁の防火対策は隣地距離に応じた最低限で済み、吹き抜けや大開口サッシなど大胆なプランも実現しやすい。

  • ランニングコスト

火災保険は木造H構造扱いで割高(建物評価2000万円で年間約3万円、T構造なら約1.8万円)。融資評価も耐久性次第。

  • リスク対策

高性能火災警報器の設置や定期メンテナンス計画の明文化が前提。屋根形状を活かし太陽光パネルや蓄電池を導入すると、省エネと防災を両立できる。

  • おすすめ

初期費用を抑えつつ、自分でリスクを管理しレジリエンスを高めたいDIY志向の購入者。

法22条区域:屋根材で差がつく延焼防止

まとめ

防火指定は「コスト増」と捉えられがちですが、安全性・保険料・資産価値という長期的メリットと表裏一体です。防火地域は高コストだが資産性◎、準防火地域はバランス◎、第22条区域は初期コスト◎だが自己管理必須――この3軸でご自身の優先順位を整理し、後悔のない物件選びを進めてください。

 

 

費用・融資・売却価格を数値で比較―知らなきゃ損するシミュレーション

防火地域・準防火地域・建築基準法第22条区域のいずれを選ぶかで、建築費から火災保険料、住宅ローン金利、将来の売却価格まで総支出が大きく変動します。たとえば建築費が10%異なるだけでも、30年返済ローンの総支払額では数百万円規模の差となり、さらに保険料やリフォーム費用の累積で家計インパクトは拡大します。土地選びの段階でトータルコストを把握しないまま契約すると、想定外の追加負担に直面するリスクが高まります。 本章では30坪(約100㎡)木造モデルを基準に、一次取得者が見落としやすい “お金のリアル” をシミュレーションし、隠れコストまで俯瞰します。

試算前提:建築費は「建築着工統計(国土交通省)」の「構造別:建築物の数、床面積の合計、工事費予定額」表を基に、火災保険料は火災保険比較サイト『i保険』の火災保険料シミュレーション(戸建て)、金利はフラット35基準金利1.8%(全額借入)にて計算。


建築・リフォーム・火災保険の総コスト

区域

新築費用*

20年後の大規模リフォーム費用**

火災保険(5年分)

月々返済額

防火地域

2,780万円(概算)

610万円〈耐火外壁更新〉

(500万円に物価上昇率1%×20年)

5.6万円〈T構造〉

保険金額2,500万円

89,263円

準防火地域

2,400万円(概算)

370万円〈外壁張替+防火サッシ〉

(300万円に物価上昇率1%×20年)

6.4万円〈割引後〉

保険金額2,000万円

77,061円

第22条区域

1,760万円(概算)

245万円〈屋根ふき替え〉

(200万円に物価上昇率1%×20年)

8.7万円〈H構造〉

保険金額1,500万円

56,512円

*30坪(約100㎡で試算)木造。準防火地域は省令準耐火仕様。

**物価上昇率1%/年を想定した将来価格。

  • 防火地域

初期費用は最大だが保険料最安。リフォームも耐火材更新で高額。

  • 準防火地域

建築・保険・修繕のバランスが良好で、3区域中コストは中間。

  • 第22条区域

新築費は最安だが保険料が高く、長期では準防火地域より割高になるケースも。

 

銀行審査と補助金の最新動向

防火指定の種類は金融機関の担保評価や金利優遇の可否、自治体・国の補助金の対象範囲に直結します。まずは区域ごとにどのような審査基準が適用され、どの支援制度を活用できるのかを把握しましょう。

融資評価

  • 防火地域

耐火建物は残価評価が高く、中古住宅でも最長35年の長期融資が通りやすい。

  • 準防火地域

省令準耐火住宅でフラット35利用(住宅の構造は、耐火構造もしくは準耐火構造(省令準耐火構造含む)と規定されています)。

詳細は、住宅金融支援機構の省令準耐火構造の住宅の特徴をご覧ください。

  • 第22条区域

H構造木造は築20年以降評価が急落し、中古住宅ではローン期間を短縮されることも。

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関連記事⇒【シンプル入門】子育てグリーン住宅支援事業で実現する未来の住まい

 

10年後の査定を劇的に上げるポイント

不動産は購入価格で利益が決まるのではなく、10年後にいくらで評価されるかで真のリターンが決まります。防火指定の有無や建物性能の見える化、日頃のメンテナンスの質が将来査定を左右し、場合によっては数百万円単位で差が付くことも。本節では、区域別の価値向上策を整理し、中古市場で“選ばれる家”にするための具体的アクションを示します。

  • 性能証明を取得・保管

耐火建築物や省令準耐火住宅は性能評価書を保管し、査定時に提示することで評価が数%向上すると期待できます。

  • 建ぺい率を活かした収益化〈防火地域〉

1階テナント+2階居住など複合利用で家賃収入を得れば、資産価値を底上げ可能。

  • メンテナンス履歴を残す

防火サッシや防火戸の点検報告書をファイリング。買主への信頼度アップで交渉が有利。

  • エネルギー自給率を向上〈第22条区域〉

太陽光+蓄電池で光熱費を抑えつつレジリエンスを確保し、差別化ポイントに。

 

まとめ

初期コストだけでなく、保険料・ローン金利・将来の売却益を通算すれば、防火地域の高コストが“実質逆転”する例もあります。区域ごとの総コストと10年後のリターンを可視化し、納得のいく資産形成を実現しましょう。

 

 

後悔しない物件選び3ステップ

後悔しない物件選び3ステップ

建築コストや火災対策をめぐる“想定外”は、多くの一次取得者が直面する落とし穴です。たとえば防火指定を確認せず購入し、自治体リフォーム補助の申請期限を逃して、助成金を取り損ねた例も耳にしたことがあります。本章では、防火地域・準防火地域・建築基準法第22条区域の違いを踏まえながら、購入前に必ず踏むべき3つの工程を時系列で整理しました。①行政確認で正確な規制を把握し、②専門家面談でリスクを可視化し、③資金・火災対策プランで数字と安全を両立──この流れを徹底すれば、後悔のないマイホーム実現に大きく近づきます。

 

行政確認→専門家面談→資金・火災対策プラン

ステップ1:行政確認(都市計画図&条例チェック)

  • 目的

土地がどの防火指定かを正確に把握し、想定される建築制限を洗い出す。

  • 方法

市区町村ホームページの都市計画図で地番検索(不動産情報ライブラリでの代用可能)→ 防火地域・準防火地域・第22条区域の色分けを確認。窓口で「建築指導課」や「都市計画課」に地番を伝え、最新の指定と条例等をヒアリング。

  • ポイント

建ぺい率・容積率・高さ制限・景観条例も合わせて取得し、「建てられないプラン」を最初に排除する。

 

ステップ2:専門家面談(建築士・不動産会社・金融機関)

  • 建築士

防火指定に適合する構造・材料で概算見積を提示。木造/RC、耐火/準耐火のコスト差を比較。

  • 不動産会社

セットバック要否、ライフライン敷設費、近隣相場と将来性を含む総コストシートを作成。

  • 金融機関

担保評価とローン条件を事前審査で確認。省令準耐火ならフラット35適用可否と借入期間上限をチェック。

  • 成果物

リスクリスト+概算コスト表。ここで資金計画の「上限」を可視化しておく。

 

ステップ3:資金・火災対策プラン(数字と安全の両立)

  • 資金計画

建築費+諸費用+10%の予備費を確保。補助金(建替え促進・ZEH)を差し引き、ローン返済比率を年収の30%以内に。

  • 火災対策

省令準耐火または準耐火構造として保険料を最適化。高性能火災警報器・初期消火器・非常用持ち出し品を初期コストに組み込む。

  • キャッシュフロー

40 年ライフサイクル表を作成し、メンテナンス費と更新時期を年次でプロット。Google スプレッドシート雛形(列例:年次|項目|概算費用|備考)を使えば入力と可視化がスムーズ。

チェックリスト:実行前の最終確認

  • ✅ 防火指定・用途地域を役所で書面取得したか。
  • ✅ 建築士から「防火仕様別」の概算見積を受け取ったか。
  • ✅ 金融機関の事前審査で借入上限などを確認したか。
  • ✅ 火災保険・地震保険の構造等級割引を試算したか。
  • ✅ 補助金・減税制度の申請条件と期限を整理したか。

ワンポイントまとめ

3ステップを順守すれば、設計変更による追加費用やローン審査NGといった“後出しトラブル”を回避できます。特に防火地域・準防火地域は細かな技術基準で追加工事が発生しやすいため、初期段階で行政と専門家を巻き込み、数字と安全を同時に固めることが成功への近道です。

 

 

FAQ:防火地域・準防火地域・建築基準法第22条区域のよくある質問

以下では、読者の皆さまから寄せられる代表的な疑問を10問10 答で整理しました。疑問点をピンポイントで解決し、物件選びの不安を解消しましょう。

Q1. 防火地域と準防火地域の最大の違いは何ですか?
A. 防火地域は耐火建築物が原則で木造が極めて難しいのに対し、準防火地域は3階建て以下・延床500㎡以下なら木造でも建築可能です。規制が厳しいほど追加コストも大きくなると覚えておくと分かりやすいでしょう。

Q2. 防火地域でも木造住宅は建てられますか?
A. 延床面積100㎡以下かつ2階建て以下で技術基準を満たせば木造も可能です。ただし外壁・軒裏の耐火仕様や防火窓の設置でコスト増が大きく、実務ではRC造が一般的です。

Q3. 第22条区域の屋根不燃化とは具体的に何をすれば良いですか?
A. スレート瓦、金属板瓦、陶器瓦など防火性能の認定を受けた不燃材で屋根を葺くことが義務です。わら葺や茅葺きなど可燃材は使用できません。

Q4. 火災保険は区域によって本当に差が出ますか?
A. 出ます。耐火建築物(T構造)は木造(H構造)より保険料が最大40%安いため、防火地域や準防火地域で省令準耐火を採用すると長期で大きな差になります。

Q5. 銀行ローン審査に防火指定は影響しますか?
A. 建築場所そのものより建物構造が評価対象です。耐火・準耐火建物は担保価値が高く、フラット35を利用する場合は、省令準耐火構造以上の住宅が融資対象となります。

Q6. 防火地域でリフォームする際の注意点は?
A. 窓を大きくするなど外壁開口を変える場合、防火窓の設置が必須です。防火窓は一般サッシより高額なため、事前に見積額を確認しましょう。

Q7. 区域指定は将来変更されることがありますか?
A. あります。都市計画の見直しで準防火 → 防火に格上げされた例もあるため、購入予定地は最新の都市計画図を必ずチェックしてください。

Q8. 補助金はどの区域でも受けられますか?
A. 条件付きです。老朽木造密集地の耐火建替えなど区域限定の補助金が多く、たとえば名古屋市の不燃化促進事業は防火・準防火地域内のみが対象です。

Q9. 法22条区域でも省令準耐火にするメリットは?
A. 法的義務ではありませんが、火災保険料が木造H構造比で約40%節約でき、長期的にコストを回収できます。

Q10. 区域をまたぐ土地の場合、どちらの規制が適用されますか?
A. 原則として敷地全体に より厳しい側(防火 > 準防火 > 第22条)の規制が適用されます。ただし敷地境界で防火壁を設け区画することで、一部緩和を受けられるケースもあります。

ポイント

FAQ で解決しない場合は、必ず市区町村の建築指導課や専門家に相談し、最新情報を確認してから意思決定しましょう。

 

 

まとめ:防火規制地域について

防火地域・準防火地域・建築基準法第22条区域という3段階の防火指定は、火災安全性だけでなく建築コスト、ローン審査、火災保険料、将来的な資産価値まで不動産ライフサイクル(取得→保有→売却)全体に影響する“見えにくいファクター”です。厳しい順に防火地域>準防火地域>第22条区域となり、制限が強まるほど初期費用は増えるものの、保険料割引・建ぺい率緩和・融資優遇といった長期メリットも拡大します。一次取得者(=初めて住宅を購入する人)が後悔しない物件選びを実現するには、①購入前に必ず防火指定を確認、②専門家とコストとリスクを可視化、③資金計画と火災対策を両立させる――この3ステップを徹底することが不可欠です。

10年後・20年後のキャッシュフローを試算することで、表面的な安さに惑わされない合理的な意思決定が可能になります。

特に重要なポイント(覚えておくべき5箇条)

  • ✅ 防火指定は都市計画図で必ず確認(例:○○市→都市計画情報→地番検索、スマホは「都市計画図info」アプリ)し、設計前に建築士へ共有。
  • ✅ 防火地域なら耐火建築物+容積率緩和、準防火地域なら省令準耐火で保険料▲40%を活用。
  • ✅ 第22条区域でも屋根不燃化+自主防災(火災警報器・消火器)はマスト。
  • ✅ フラット35や不燃化促進補助金など、基準や条件を満たすことで利用することが出来ます。
  • ✅ 40年キャッシュフロー表で建築・保険・修繕・売却を見える化し、家計に余裕を残す。

 

 

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