名古屋市中区戸建市場2026年・・・

コラム

購入売却戸建

名古屋市中区戸建市場2026年予測中古住宅と収益性が分ける価格差

名古屋市中区戸建市場2026年予測中古住宅と収益性が分ける価格差

『名古屋市中区に所有する古い戸建を売りたいが、築年数だけで価格が決まってしまうのだろうか?』

『名古屋市中区で中古戸建を探しているが、自宅向けの住宅と店舗・収益物件を同じ相場で比べてよいのだろうか?』

 

名古屋市中区(以降【中区】とのみ表記)で「戸建」として成約する物件には、一般的な自己居住用住宅だけでなく、店舗併用住宅、事務所、賃貸収入を得られる建物、共同住宅に近い規模の物件まで含まれます。2025年の不動産情報ライブラリは8件で、平均建物面積1,556.75㎡、平均成約価格4億1,337.5万円でした。一方、レインズは10件で、平均建物面積152.64㎡、平均成約価格5,950.5万円です。この大きな差は相場の食い違いではなく、成約した建物の規模や用途が異なることから生じています。

また、2025年は両資料とも新築戸建の成約がなく、中古戸建のみが確認されました。ただし、新築を求める人がいないという意味ではありません。都心部では完成済み一戸建ての供給が限られ、土地を購入して建築する選択や、マンションとの比較へ需要が向かいやすいからです。売主は築年数だけで建物価値を判断せず、土地価値、収益性、利用用途、修繕履歴を分けて整理する必要があります。買主も販売価格だけでなく、改修費や用途変更に伴う費用まで見通すことが、2026年の適切な売買判断につながります。

 

注意事項

本記事における第1四半期(Q1)等の表現は不動産情報ライブラリの表現にあわせています。

第1四半期(Q1)…1月~3月

第2四半期(Q2)…4月~6月

第3四半期(Q3)…7月~9月

第4四半期(Q4)…10月~12月

※一般的な年度(4月スタート)における四半期の表現とは異なりますのでご注意ください。

 

監修者

監修者

松屋不動産販売株式会社

代表取締役 佐伯 慶智

住宅・不動産業界での豊富な経験を活かし、令和2年10月より松屋不動産販売株式会社にて活躍中。それ以前は、ナショナル住宅産業(現:パナソニックホームズ)で8年間、住友不動産販売で17年間(営業10年、管理職7年)従事。

 

 

目次

2025年の中区戸建は、中古だけで形成された異質な市場

年間成約はレインズ10件、不動産情報ライブラリ8件で、いずれも新築0件・中古のみでした。しかし価格と建物規模は大きく異なり、同じ「中古戸建」の中で自己居住用と事業・収益用途を区別する必要があります。

 

新築0件は、需要消失ではなく完成物件の希少性

新築戸建の成約が一件もない年は、通常の郊外住宅地なら市場停滞を疑います。しかし中区は土地総額が高く、戸建分譲用地を確保しにくいうえ、同じ予算でマンションを選べる地域です。新築を希望する買主は土地から建てる、既存建物を全面改修する、区外へ範囲を広げるといった選択をします。したがって2026年も完成済み新築の件数は増えにくく、供給が出た場合は立地と総額の希少性が注目されるでしょう。

新築0件の年に、販売中の新築を中古平均と比べて高すぎると判断するのも適切ではありません。完成保証、設備、断熱、耐震、土地条件を価格へ分解し、土地から注文建築する場合の見積と比べます。供給が少ない商品では値引き余地も個別性が高く、売主の在庫期間や完成時期によって条件が変わります。過去件数の少なさを交渉材料にするより、代替案の総額を示す方が現実的です。

新築0件は、需要消失ではなく完成物件の希少性

 

平均5,950.5万円と4億1,337.5万円を同列にしない

レインズの中央値は5,720万円、不動産情報ライブラリは3億1,250万円です。差がこれほど大きいのは、後者に大規模建物と高額な事業系取引が含まれるためです。自宅として使う中古住宅の査定へ4億円台の平均を当てることも、収益建物を5,000万円台で評価することも適切ではありません。建物の用途、床面積、賃料収入、再調達費、土地の容積利用を確認し、同じ市場の中に複数の商品群があると捉えます。

 

土地価値と建物価値の割合が案件ごとに逆転する

中区では小規模な古家で土地価値が中心となる成約がある一方、延床面積の大きな建物では収益や事業継続の価値が価格を支えます。築年だけで減価を決めると、設備更新や賃貸状況を見落とします。逆に、建物が大きくても耐震性、用途変更、消防設備、空室、修繕の負担が重ければ価格は伸びません。売却前に土地と建物を分けて評価し、どちらを買主へ訴求する物件かを明確にすることが販売戦略の軸になります。

 

 

レインズ10件から読む、自己利用に近い中古戸建の実勢

レインズでは10件すべてが中古戸建で、年間中央値5,720万円、土地100㎡未満が7件でした。都心のコンパクトな敷地を使う住宅・併用住宅の価格感を考える際に、より近い比較材料となります。

 

戸建全体・新築・中古を分けた年間区分

戸建全体10件に対して新築0件、中古10件で、全体値と中古値は一致します。平均価格5,950.5万円と中央値5,720万円の差は小さく見えますが、最高1億1,600万円が含まれ、低額側には2,000万円台や1,000万円台もあります。平均土地面積106.14㎡に対して平均建物面積152.64㎡で、複数階を活用する都心型の姿が表れています。区分を分けておくことで、新築が存在したかのような誤読を防げます。

区分表の最高額は平均を引き上げますが、中央値が5,720万円にとどまることで中心市場との距離を確認できます。平均と中央値の間に約230万円しか差がないのは、1億円超の2件だけでなく、5,000万~6,999万円に3件が集まったためです。10件を多いと見ることはできませんが、価格帯と面積帯を合わせれば、一般住宅に近い成約の核を把握できます。

 

表1 レインズにおける2025年名古屋市中区戸建の年間区分集計

区分

取引件数

平均成約価格

成約価格中央値

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

最高価格の町名

戸建全体

10件

5,950.5万円

5,720.0万円

106.14㎡

152.64㎡

11,600.0万円

錦2丁目

新築戸建

0件

中古戸建

10件

5,950.5万円

5,720.0万円

106.14㎡

152.64㎡

11,600.0万円

錦2丁目

出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

新築戸建は全四半期0件、価格欄も成立しない

第1四半期から第4四半期まで新築成約は0件です。平均や中央値を0円と表示すると、無料の成約があったように見えるため、価格・面積欄は算出不能を示します。2026年に新築戸建を探す方は、過去平均に頼るのではなく、販売中物件の土地条件、建物仕様、完成時期、総額を個別に比べることになります。未完成で契約し後に完成・引渡しとなる物件も新築として扱う前提で見ても、2025年の資料には成約がありませんでした。

 

表2 レインズにおける2025年名古屋市中区新築戸建の四半期別成約データ

期間

取引件数

平均成約価格

成約価格中央値

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

最高価格の町名

2025年Q1

0件

2025年Q2

0件

2025年Q3

0件

2025年Q4

0件

2025年合計

0件

出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

中古戸建は第2・第4四半期に高額成約が寄った

中古は第2四半期が4件で平均6,975万円、第4四半期が2件で平均8,000万円でした。第3四半期は1件2,265万円のため、四半期の平均差を市況の上下と断定できません。10件という薄い市場では、一件の用途や規模が数値を大きく動かします。販売開始の時期だけで価格を決めるより、その時点で競合する中古住宅の状態、土地面積、リフォーム履歴、賃貸利用の可否を確認する方が成約可能性を正しく測れます。

第3四半期の一件は土地249.53㎡で2,265万円でした。面積が年間最大級なのに価格が低く、建物状態や権利、立地など面積外の条件が作用した可能性があります。ただし個票から確認できない理由を推測で断定してはいけません。実務では、このような事例を異常値として捨てず、対象物件と同じ割引要因がないかを確認するチェック材料にします。似ていなければ比較から外す理由を記録します。

 

表3 レインズにおける2025年名古屋市中区中古戸建の四半期別成約データ

期間

取引件数

平均成約価格

成約価格中央値

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

最高価格の町名

2025年Q1

3件

4,446.7万円

5,680.0万円

115.40㎡

139.07㎡

5,760.0万円

松原2丁目

2025年Q2

4件

6,975.0万円

6,900.0万円

86.41㎡

152.09㎡

10,000.0万円

大須3丁目

2025年Q3

1件

2,265.0万円

2,265.0万円

249.53㎡

222.14㎡

2,265.0万円

新栄3丁目

2025年Q4

2件

8,000.0万円

8,000.0万円

60.00㎡

139.37㎡

11,600.0万円

錦2丁目

2025年合計

10件

5,950.5万円

5,720.0万円

106.14㎡

152.64㎡

11,600.0万円

錦2丁目

出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

戸建全体四半期は中古の動きと同じ

新築が0件だったため、戸建全体の四半期値は中古戸建と一致します。それでも全体表を別に示す理由は、今後新築が成約した年と同じ形式で市場全体を追えるようにするためです。2025年は第4四半期の最高1億1,600万円が年間上限となりましたが、土地51.78㎡、建物207.10㎡の錦二丁目の事例で、一般的な平屋や郊外型住宅とは性格が違います。最高額を使うときは建物の使い方まで近いかを確かめます。

 

表4 レインズにおける2025年名古屋市中区戸建全体の四半期別成約データ

期間

取引件数

平均成約価格

成約価格中央値

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

最高価格の町名

2025年Q1

3件

4,446.7万円

5,680.0万円

115.40㎡

139.07㎡

5,760.0万円

松原2丁目

2025年Q2

4件

6,975.0万円

6,900.0万円

86.41㎡

152.09㎡

10,000.0万円

大須3丁目

2025年Q3

1件

2,265.0万円

2,265.0万円

249.53㎡

222.14㎡

2,265.0万円

新栄3丁目

2025年Q4

2件

8,000.0万円

8,000.0万円

60.00㎡

139.37㎡

11,600.0万円

錦2丁目

2025年合計

10件

5,950.5万円

5,720.0万円

106.14㎡

152.64㎡

11,600.0万円

錦2丁目

出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

5,000万~6,999万円が中心、1億円以上も2件

価格帯は5,000万~6,999万円が3件で最多、4,000万円台が2件、1億円以上が2件でした。3,000万円台は0件で、価格が連続しないことが特徴です。中心帯の中古住宅は自己利用や小規模併用の検討対象になりやすく、1億円以上は立地や収益性、建物用途が価格を押し上げた可能性があります。売主は中心帯から離れる価格を設定するなら、その差を説明する耐震、改修、賃料、土地条件の資料を用意してください。

 

表5 レインズにおける2025年名古屋市中区戸建の価格帯別取引件数

価格帯

戸建全体

新築戸建

中古戸建

1,000万円未満

0件

0件

0件

1,000万~1,999万円

1件

0件

1件

2,000万~2,999万円

1件

0件

1件

3,000万~3,999万円

0件

0件

0件

4,000万~4,999万円

2件

0件

2件

5,000万~6,999万円

3件

0件

3件

7,000万~9,999万円

1件

0件

1件

1億円以上

2件

0件

2件

合計

10件

0件

10件

出典:中部圏不動産流通機構(レインズ成約情報)

 

土地100㎡未満が7件、狭さより使い方が問われる

土地面積帯は100㎡未満が7件で、全体の7割でした。100~149㎡、150~199㎡、200~249㎡が各1件で、250㎡以上は0件です。都心で100㎡未満は珍しくありませんが、駐車、採光、階段、避難、設備スペースを建物内でどう処理しているかにより住みやすさが変わります。購入時は土地面積の小ささだけで値引きを求めるのではなく、延床面積と動線が家族の使い方に合うかを確認します。

 

表6 レインズにおける2025年名古屋市中区戸建の土地面積帯別取引件数

土地面積帯

戸建全体

新築戸建

中古戸建

100㎡未満

7件

0件

7件

100~149㎡

1件

0件

1件

150~199㎡

1件

0件

1件

200~249㎡

1件

0件

1件

250~299㎡

0件

0件

0件

300~499㎡

0件

0件

0件

500㎡以上

0件

0件

0件

合計

10件

0件

10件

出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

 

不動産情報ライブラリが示す、大規模中古の別市場

8件すべて中古ですが、平均建物面積は1,556.75㎡、最高価格12億円です。戸建という分類名だけで住宅市場と判断せず、建物規模と利用状況が価値の中心となる案件群として読みます。

 

年間区分で確認する、新築0件・中古8件

中古8件の平均価格は4億1,337.5万円、中央値3億1,250万円、最高12億円でした。平均土地面積206.25㎡に対して平均建物面積1,556.75㎡で、高層・大規模な既存建物が含まれることが数値から分かります。一般住宅の買換え予算を考える表ではなく、中区で建物付き土地や事業建物がどの規模で取引されたかを示す表です。売主が自宅の査定へ使う場合は、建物面積が近い事例だけを選び直す必要があります。

全体表と中古表の数字が同じだからといって、どちらか一方を省いてよいわけではありません。2026年以降に新築が現れたとき、全体の価格が新築構成でどう変わったかを追うための基準になります。毎年同じ分類と表を維持することで、新築0件の年も市場情報として残り、供給の断続性を正確に説明できます。売主・買主にとっては、見えない新築在庫を想像で補わないための確認表でもあります。

 

表7 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市中区戸建の年間区分集計

区分

取引件数

平均成約価格

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

成約価格中央値

最高価格の町名

新築戸建

0件

中古戸建

8件

41,337.5万円

206.25㎡

1,556.75㎡

120,000.0万円

31,250.0万円

丸の内

戸建全体

8件

41,337.5万円

206.25㎡

1,556.75㎡

120,000.0万円

31,250.0万円

丸の内

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

不動産情報ライブラリの活用についてはコチラ⇒不動産購入前必見!不動産情報ライブラリの上手な活用法

 

※不動産情報ライブラリの成約データには、新築戸建と中古戸建の区分がされていないため、建築年が2024年、2025年とされているものを『新築戸建』、2023年以前の建築されたものを『中古戸建』として集計しています。

 

戸建全体の第1四半期は平均6億833.3万円

第1四半期は3件で平均6億833.3万円、中央値5億6,000万円、最高12億円でした。第2四半期は1件4,100万円、第3四半期は0件、第4四半期は4件で平均3億6,025万円です。四半期差は価格変動より、取引された商品の規模差を表しています。市場の勢いを判断するなら、件数に加えて建物面積と最高額を見ます。大型案件が出た四半期と通常住宅だけの四半期を直接比較しないことが重要です。

 

表8 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市中区戸建全体の四半期別成約データ

期間

取引件数

平均成約価格

成約価格中央値

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

最高価格の町名

2025年Q1

3件

60,833.3万円

56,000.0万円

228.33㎡

653.33㎡

120,000.0万円

丸の内

2025年Q2

1件

4,100.0万円

4,100.0万円

75.00㎡

90.00㎡

4,100.0万円

大須

2025年Q3

0件

2025年Q4

4件

36,025.0万円

31,500.0万円

222.50㎡

2,601.00㎡

80,000.0万円

2025年合計

8件

41,337.5万円

31,250.0万円

206.25㎡

1,556.75㎡

120,000.0万円

丸の内

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

新築四半期表がすべて0件である意味

不動産情報ライブラリでも新築は年間を通じ0件でした。価格や面積の欄に数値がない状態は、資料不足ではなく、該当成約が存在しないという市場情報です。中区で新築戸建を売り出す場合、過去の新築平均と比較できないため、土地取得額、建築原価、マンション新築・中古との予算競合から価格を組み立てます。買主側は希少性へ追加対価を払う前に、将来売却時にも同じ希少性が評価される立地かを考えます。

 

表9 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市中区新築戸建の四半期別成約データ

期間

取引件数

平均成約価格

成約価格中央値

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

最高価格の町名

2025年Q1

0件

2025年Q2

0件

2025年Q3

0件

2025年Q4

0件

2025年合計

0件

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

中古四半期表で見る、建物面積の振れ

中古8件のうち第4四半期は平均建物面積2,601㎡で、年間平均を大きく上回りました。価格上昇だけでなく、取引された建物の規模が拡大したことが平均3億6,025万円へ反映されています。第2四半期の1件は土地75㎡、建物90㎡、4,100万円で、自己利用住宅に近い規模です。同じ中古区分でも比較相手は全く異なります。成約価格を採用する前に、土地・建物の双方で規模を合わせる作業が欠かせません。

価格情報の極端な幅は、金融機関の担保評価にも影響します。土地価値を中心に見る融資と、賃料収入を重視する融資では審査の前提が異なります。住宅ローンで購入できると考えていた物件が、用途や床面積の構成によって事業性融資を求められることもあります。購入前に登記上の種類、現況用途、自己利用割合を金融機関へ伝え、資金調達の方法が売買契約の期日に間に合うか確認します。

 

表10 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市中区中古戸建の四半期別成約データ

期間

取引件数

平均成約価格

成約価格中央値

平均土地面積

平均建物面積

最高成約価格

最高価格の町名

2025年Q1

3件

60,833.3万円

56,000.0万円

228.33㎡

653.33㎡

120,000.0万円

丸の内

2025年Q2

1件

4,100.0万円

4,100.0万円

75.00㎡

90.00㎡

4,100.0万円

大須

2025年Q3

0件

2025年Q4

4件

36,025.0万円

31,500.0万円

222.50㎡

2,601.00㎡

80,000.0万円

2025年合計

8件

41,337.5万円

31,250.0万円

206.25㎡

1,556.75㎡

120,000.0万円

丸の内

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

1億円以上が半数、価格帯は事業性を映す

8件中4件が1億円以上で、5,000万~6,999万円が2件、4,000万円台と1,000万円台が各1件でした。中間の価格帯には0件が並び、物件の性格が二分されています。高額側は建物規模や収益、土地の高度利用が評価され、低額側は小規模または追加負担を抱える可能性があります。価格帯表を「高い・安い」の順で読むのではなく、どの用途なら取得後に価値を生むかへ結びつけます。

 

表11 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市中区戸建の価格帯別取引件数

価格帯

戸建全体

新築戸建

中古戸建

1,000万円未満

0件

0件

0件

1,000万~1,999万円

1件

0件

1件

2,000万~2,999万円

0件

0件

0件

3,000万~3,999万円

0件

0件

0件

4,000万~4,999万円

1件

0件

1件

5,000万~6,999万円

2件

0件

2件

7,000万~9,999万円

0件

0件

0件

1億円以上

4件

0件

4件

合計

8件

0件

8件

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

100㎡未満4件と500㎡以上1件が同居する

土地面積帯では100㎡未満が4件で最多ですが、300~499㎡と500㎡以上も各1件あります。小規模地の多いレインズと共通点を持ちながら、大型用地も含む構成です。面積が大きいほど単価が高いとは限らず、既存建物の稼働状況や再開発余地が総額を決めます。売却では現況建物を生かす買主と解体後利用を狙う買主を分け、双方の価格算定を比較すると、建物付きで売る価値が見えやすくなります。

 

表12 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市中区戸建の土地面積帯別取引件数

土地面積帯

戸建全体

新築戸建

中古戸建

100㎡未満

4件

0件

4件

100~149㎡

1件

0件

1件

150~199㎡

1件

0件

1件

200~249㎡

0件

0件

0件

250~299㎡

0件

0件

0件

300~499㎡

1件

0件

1件

500㎡以上

1件

0件

1件

合計

8件

0件

8件

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

分布図では8件の離れ方そのものが情報になる

分布図には8件すべてが示され、低価格・小規模側と高価格・大規模側が離れています。点数が少ないため滑らかな傾向線を引くより、各点の建物用途を確認する方が実務的です。図から築年や管理状態は判断できませんが、土地面積だけで成約価格を説明できないことは明白です。査定時には対象物件がどの点群に近いのかを、建物面積、収益、法的利用、修繕負担から説明し、異なる群の平均値を混ぜないようにします。

 

図1 名古屋市中区 戸建取引分布図(2025年)

名古屋市中区 戸建取引分布図

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

 

過去5年で変わった、新築供給と中古建物の大型化

2021~2025年を追うと、新築は散発的で、中古の成約構成が年ごとの平均を決めています。2025年の高価格は市場全体の一律上昇ではなく、建物面積が大きくなった影響を強く受けています。

 

戸建全体14件から8件へ、件数だけで弱さを決めない

過去5年の最多は2023年の14件、2025年は8件でした。件数は少ないものの、平均価格と中央値は期間内で最高です。供給が減り価格が上がったように見えますが、2025年の平均建物面積は1,556.75㎡で、2024年の416.25㎡を大きく上回ります。商品構成の変化を無視して相場上昇率を計算すると、一般住宅の価格を過大に見積もります。件数、面積、中央値を同時に確認してください。

新築戸建の年次表を残すことで、供給が連続しない事実を数字で確認できます。0件の年を除いて平均を計算すると、あたかも毎年3,000万~4,000万円台で新築が買えるように見えますが、2025年の土地・建築コストとは条件が違います。買主は古い平均を現在価格の基準にせず、売主側も希少性だけで上限を決めません。建築時点、仕様、土地取得時期を分けて比べます。

 

表13 不動産情報ライブラリにおける過去5年間の名古屋市中区戸建全体成約データ

取引件数

平均土地面積

平均建物面積

平均成約価格

成約価格中央値

2021年

6件

79.17㎡

161.67㎡

6,616.7万円

3,850.0万円

2022年

8件

213.12㎡

288.12㎡

24,050.0万円

12,200.0万円

2023年

14件

152.14㎡

359.29㎡

12,378.6万円

10,950.0万円

2024年

8件

193.12㎡

416.25㎡

16,562.5万円

7,150.0万円

2025年

8件

206.25㎡

1,556.75㎡

41,337.5万円

31,250.0万円

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

新築は2022・2024・2025年に0件

新築は2021年1件、2023年3件で、それ以外の年は0件でした。安定した供給市場ではなく、特定プロジェクトが出た年だけ数字が現れる状態です。2026年の新築価格を過去平均で予測するには母数が不足しています。売主・事業者は建築原価と土地価格から採算を組み、買主は仕様差を含む個別比較を行います。完成在庫が少ないからこそ、契約から完成までの金利、工期、設計変更の条件が取引判断へ強く影響します。

 

表14 不動産情報ライブラリにおける過去5年間の名古屋市中区新築戸建成約データ

取引件数

平均土地面積

平均建物面積

平均成約価格

成約価格中央値

2021年

1件

60.00㎡

90.00㎡

4,100.0万円

4,100.0万円

2022年

0件

2023年

3件

61.67㎡

90.00㎡

3,866.7万円

3,800.0万円

2024年

0件

2025年

0件

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

中古中央値3億1,250万円は大型案件の構成変化

中古中央値は2024年7,150万円から2025年3億1,250万円へ跳ね上がりました。同時に平均建物面積も416.25㎡から1,556.75㎡へ拡大しています。建物価値が同じ比率で上昇したのではなく、大規模な中古が多く成約した年です。自己居住用の売主は5年間表の最高年だけを根拠にせず、レインズの中心帯と自宅の規模を照合してください。事業建物の売主は賃料、稼働率、修繕、法令適合を開示することで高額側の比較が可能になります。

 

表15 不動産情報ライブラリにおける過去5年間の名古屋市中区中古戸建成約データ

取引件数

平均土地面積

平均建物面積

平均成約価格

成約価格中央値

2021年

5件

83.00㎡

176.00㎡

7,120.0万円

3,600.0万円

2022年

8件

213.12㎡

288.12㎡

24,050.0万円

12,200.0万円

2023年

11件

176.82㎡

432.73㎡

14,700.0万円

14,000.0万円

2024年

8件

193.12㎡

416.25㎡

16,562.5万円

7,150.0万円

2025年

8件

206.25㎡

1,556.75㎡

41,337.5万円

31,250.0万円

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市中区の戸建取引情報を抽出・集計

 

築年より建物の役割が価格を変えた5年間

中古戸建を年数だけで評価すると、中区の大型建物を正しく扱えません。居住、店舗、事務所、賃貸、倉庫など役割が異なり、必要な設備と収益性も違います。過去5年の価格上昇は土地価格、建築費、希少性の影響を受けますが、2025年は特に役割の違う建物が市場へ出た影響が大きい年でした。2026年の売却では、建物を残す価値と、更地化して土地を再利用する価値を同時に試算します。

金利と工事費は同時に動くため、一方だけの安全率では足りません。金利が上がって借入可能額が減る一方、改修見積が上がれば、購入価格へ求める調整幅が広がります。売主が事前調査で改修範囲を明確にすれば、買主の予備費を縮小できることがあります。買主は最安見積だけを採用せず、工事範囲、追加条件、工期、仮住まい費を並べて、資金計画に採用する金額を決めてください。

 

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金利・建築費・修繕費が、新築中古比較の前提を変える

新築の供給が薄い中区では、中古を買って直す選択が現実的です。しかし金利上昇と資材・労務費の高止まりにより、購入価格が安くても改修後総額が膨らむ場面が増えています。

 

図2 住宅購入に影響する主な要因

住宅取得を動かす要因が増え、土地価格だけの比較では足りない

 

政策金利1.0%のもとで変動金利を選ぶ注意

2026年7月31日、日本銀行は無担保コールレートを1.0%程度に誘導する方針を維持しました。変動型住宅ローンの適用金利は金融機関の基準と優遇条件で決まるため、政策金利と機械的に一致しません。ただし、借入後の返済額だけでなく、審査時の借入可能額へも影響します。中古購入と改修融資を分ける場合は、それぞれの実行時期、金利、担保評価、つなぎ資金を確認し、完成までの負担を把握します。

 

図3 政策金利1.0%程度の環境

金利・管理・修繕費が2026年の購入負担を左右する

出典:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」

 

建築総合125.0は新築価格だけでなく中古戸建の修繕費にも影響する

2020年度平均を100とする建築総合は、2026年4月に125.0、住宅総合は125.6となりました。建築費を示す指数は、基準時より約25%高い水準にあります。ただし、この数値は、すべての住宅の建築費や修繕費が一律に25%上昇したことを示すものではありません。

 

建築資材や労務費が高い状況は、新築価格だけでなく、中古戸建の修繕費にも影響します。中区では土地価格が売買総額の大きな割合を占めますが、屋根、外壁、防水、配管、電気設備、空調などをまとめて改修すると、購入後の負担は大きくなります。店舗併用住宅や収益物件では建物の規模が大きく、工事期間中に店舗を営業できない、または賃料収入を得られない場合もあるため、工事費と休業・空室による損失の両方を見込まなければなりません。

 

買主は物件価格と改修見積りを一つの資金計画にまとめ、築浅中古や土地を購入して新築する場合の総額とも比較する必要があります。売主は修繕履歴、交換済みの設備、今後必要になる工事を明らかにしてください。購入直後に必要な費用を具体的に示せれば、買主は物件の価値と資金負担を判断しやすくなります。

 

図4 2020年度=100に対する建築コスト指数125.0

建築総合125.0の環境では修繕工事費の将来負担にも目を向ける

出典:国土交通省>統計表月次(Excel形式)(令和8年6月30日付け)より一部抜粋

※2020年比で約25%も住宅の建設工事費は上がっています。近年においても、ウッドショックに始まり、半導体不足による住設機器の相次ぐ値上げ、職人不足による人件費の高騰、円高による輸入部材の高騰、更に今年に入って、エネルギー価格の上昇、ナフサショック等、住宅価格を押し上げる要因は多数存在します。

ナフサショックとは何か?⇒中東情勢と【ナフサショック】で読む住宅価格上昇時代の売買判断基準

 

新築と中古は本体価格ではなく完成後総額で比べる

新築は初期修繕を抑えやすい一方、土地取得と建築原価が高く、完成までの時間を要します。中古は立地と建物を確認して買えますが、耐震、断熱、設備、雨漏り、用途変更に費用がかかります。比較表には購入価格、諸費用、初期改修、5~10年の修繕、税、保険、駐車費を入れてください。中区では土地価値が大きいため、建物をどこまで使い続けるかを決めるだけで総額が大きく変わります。

 

 

2026年予測―中古の中で、利用価値の選別が鮮明になる

2026年も新築完成物件は少なく、中古中心の市場が続くと見ます。ただし中古全体が同じ方向へ動くのではなく、住宅としてすぐ使える物件、収益を生む建物、土地再利用が中心の物件で評価軸が分かれます。

 

年間成約は8~15件程度、新築は0~3件を想定

2025年はレインズ10件、不動産情報ライブラリ8件、過去5年の最多は14件でした。供給の薄さを踏まえ、2026年の戸建全体は8~15件程度を中心に予測します。新築は0~3件の散発的な供給となる可能性が高く、一件の成約価格が新築平均を大きく左右します。中古も大型案件が出れば平均が跳ねるため、市況判断では件数より中央値と建物面積を重視します。売却計画は平均待ちではなく、物件のカテゴリーを先に決めます。

売主が建物の用途を決める際は、現在の使われ方と将来の買主が実現できる使い方を分けます。現況が店舗併用でも、用途地域、避難、消防、設備容量の条件で別用途へ簡単に変えられないことがあります。広告で可能性を広く表現する前に、専門家が確認した範囲を明示します。過度な期待を作らず、実現性の高い用途へ訴求を絞ることが、結果的に検討の深い買主を集めます。

 

自己利用中古の中心は4,500万~7,000万円前後

レインズでは4,000万円台から6,000万円台に5件が集まり、中央値は5,720万円でした。2026年も土地100㎡未満の自己利用・小規模併用住宅では4,500万~7,000万円前後が一つの中心になりそうです。状態が良く立地の優位性が高ければ上振れし、耐震や大規模修繕を要する場合は購入後費用が価格調整へ反映されます。事業系大型物件はこのレンジから切り離し、収益還元と土地価値で評価します。

 

売れやすいのは、建物の使い道を説明できる中古

図面、検査済証、修繕履歴、設備一覧、賃貸資料が整い、買主が取得後の利用を短時間で判断できる中古は選ばれやすくなります。反対に、現況と登記の差、用途不明、消防・耐震の未確認、雨漏りや設備不良が曖昧な物件は、買主が大きな安全率を置きます。欠点を伏せることが高値につながるのではありません。必要費用を見積もれる状態へ変えることが、価格を維持する条件です。

ホームインスペクションを利用する場合も、結果を『問題あり・なし』の二択で読まないことが肝心です。調査可能な範囲、劣化の緊急度、追加調査の要否、修繕方法を確認し、今すぐ直す部分と保有中に計画する部分を分けます。売主は指摘を理由に全て修繕する必要はなく、現況で価格へ反映する選択もできます。買主は指摘額をそのまま値引き要求へ使わず、利用年数と優先順位から実際の負担を見積もります。

 

価格調整は築古一律ではなく、未解決リスクへ入る

築古でも構造が健全で改修履歴が明確なら、土地と建物の双方が評価されます。築浅でも用途に合わない間取り、違法な増改築、賃料に比べて高い維持費があれば調整されます。2026年は金利と工事費が高い分、買主は不確定な支出を嫌います。売主はインスペクションや専門家調査を必要に応じて使い、買主は調査結果を値引き材料だけでなく、購入後の資金配分を決める資料として扱ってください。

 

 

売却戦略と購入判断を、建物状態から組み立てる

中古中心の市場では、売主の情報開示と買主の調査が価格交渉の質を決めます。見た目のリフォームより、構造、法令、収益、将来修繕を先に確認すると判断を誤りにくくなります。

 

売主は修繕履歴と不具合を一つの資料にまとめる

屋根、防水、外壁、給排水、電気、空調、白蟻、耐震の工事時期と費用を一覧にし、保証書や写真を添えます。未修繕箇所も隠さず、見積があれば提示してください。買主は不明点が多いほど最大費用を想定するため、情報量が価格交渉を左右します。事業利用中なら賃料、契約、修繕負担、稼働状況も整理します。売却前に高額リフォームを行うより、判断材料をそろえる方が効果的な場合があります。

 

買主は耐震・用途・再建築を別々に確認する

建物が使えるか、現在の用途が適法か、将来建て替えられるかは別の問題です。耐震診断で安全性を見ても、用途変更に消防設備が必要になることがあります。建物を解体しても、接道や容積の条件で同じ規模を再建できない場合があります。購入前に建築士、金融機関、施工会社、不動産会社の確認事項を分け、誰の回答かを記録します。一つの「大丈夫」という言葉へまとめないことが損失防止につながります。

FAQの答えは建物ごとに変わるため、築年や価格だけで定型的に結論を出さないでください。特に中区では、住宅ローン対象の自己利用物件と事業性の高い建物が隣り合います。相談時に登記簿、図面、賃貸状況、修繕履歴を確認すれば、どの市場データを採用するかを早く決められます。数字が高い資料を選ぶことではなく、対象物件へ近い資料を選ぶことが適正な判断につながります。

 

買換えは売却と購入の資金時点を合わせる

中区の戸建は成約件数が少なく、希望時期に買主が現れるとは限りません。先に購入する場合は二重返済やつなぎ資金、先に売却する場合は仮住まいと引渡し猶予を検討します。事業建物ではテナント移転や賃貸借の承継も日程へ加わります。査定価格だけで買換え予算を確定せず、手残りの下限、諸費用、ローン残高、税、改修費を並べ、売却期間が延びたときの代替案を持ちます。

 

借入上限が縮むと、改修込み物件の選び方が変わる

月10万円返済の単純比較では、金利0.4%から1.4%へ上がると借入可能額が約3,920万円から約3,310万円へ減ります。自己資金が同じなら、購入価格を下げるか、改修規模を段階化する必要が出ます。中古を安く買い一度に全面改修する計画だけでなく、入居前に安全・防水・設備を優先し、内装は後年に回す案も比較してください。金融機関により改修費を住宅ローンへ含められる条件が違います。

設備の更新年だけでなく、部品供給の有無と交換時の搬入経路も確認します。大型空調や受変電設備を持つ建物では、停止期間と仮設費が事業継続へ影響します。住宅設備に見えても用途により修繕額が変わるため、専門業者の見解を早めに得ます。

 

図5 毎月10万円返済時の借入可能額比較

3,000万~4,999万円は取引の主戦場として競争が続く

出典:松屋不動産販売株式会社試算。35年・元利均等・ボーナス払いなし。0.400%と1.400%は比較用の仮定であり、将来金利の予測ではありません。

ローン電卓が無くても計算出来る⇒誰でもできる!住宅ローン借入可能額の簡単な計算法を紹介します

 

図6 2,500万円借入時の月々返済額比較

2,500万円借入の月返済差と借入可能額の縮小を同時に考える

出典:松屋不動産販売株式会社試算。30年・元利均等・ボーナス払いなし。0.400%と1.400%は比較用の仮定であり、将来金利の予測ではありません。

住宅ローンでお悩みの方はコチラ⇒銀行が教えない「住宅ローン変動金利型」の真実!驚愕の5年後返済額

 

 

名古屋市中区の戸建売買FAQ

件数の少なさ、新築0件、大型中古の高額成約は、戸建を検討する方へ独特の疑問を生みます。よくある四つの質問へ、2025年の市場構成を踏まえて答えます。

 

FAQ1 新築0件なら新築戸建は買わない方がよいですか

0件は選択の良し悪しではなく、2025年に確認できる成約がなかったという事実です。希望条件に合う供給が出れば、土地取得から建てる場合との総額、工期、仕様、保証を比較できます。比較事例が少ないため、販売価格の妥当性は土地価値と建築費へ分解して確認してください。将来売却時の買主層、駐車や階段の使い勝手、マンションとの維持費差も含めると判断しやすくなります。

 

FAQ2 築古戸建は土地値だけで査定されますか

必ずしも土地値だけではありません。維持状態、収益、用途、延床面積、再利用可能性があれば建物価値が残ります。一方、解体や法令是正の負担が建物の利用価値を上回ると、土地価格から費用を控除する評価になります。売主は修繕・賃貸資料を用意し、建物利用と更地利用の二案で査定を取ってください。買主は建物を使う前提だけでなく、将来解体時の費用も資金計画へ入れます。

販売開始後は、問い合わせ件数だけでなく質問内容を記録します。価格への反応が弱いのか、用途や融資へ不安があるのか、修繕資料が不足しているのかで対応は異なります。値下げは最後の一手ではなく、説明資料を改善しても検討が進まない場合に、買主が見込むリスクを価格へ反映する作業です。名古屋市中区の薄い戸建市場では、反響の量より検討の深さを追う方が販売戦略を誤りにくくなります。

 

FAQ3 リフォームしてから売ると高くなりますか

見た目が整えば内覧印象は上がりますが、投入費を全額回収できるとは限りません。買主が用途変更や全面改修を予定していれば、売主の内装工事が無駄になる場合もあります。雨漏り、構造、設備故障など判断を妨げる問題を先に調べ、必要最小限の是正と情報開示を優先してください。工事を行うなら、想定買主、費用、上乗せ可能額、販売期間短縮の効果を比べて決めます。

 

図7 リフォーム工事を強くすすめる不動産会社の思惑

売却前に室内を全面リフォームした方が高く売れますか?

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FAQ4 1億円以上の成約は自宅の根拠になりますか

建物面積、土地面積、用途、収益性が近ければ参考になりますが、価格だけの共通点では足りません。中区では大型事業建物が戸建区分に含まれ、4億円台の平均をつくっています。自己利用住宅ならレインズの中心帯と近い規模の個別成約を優先します。高額事例を査定へ採用する場合は、対象物件が同じ買主層へ届く理由を言葉と資料で示せるかを確認してください。

 

 

松屋不動産販売株式会社 代表取締役 佐伯慶智からのアドバイス

中区の中古戸建は、築年や外観だけで価値を決めると判断を誤ります。土地、建物、収益、将来の建替えという四つの出口を並べ、どの価値が価格を支えているかを売主と買主で共有してください。

 

新築中古比較は、10年後の支出まで並べる

新築には、建物や設備の保証を受けやすく、入居後しばらくは大規模な修繕が発生しにくい利点があります。中古戸建は、新築より取得価格を抑えやすく、希望する立地を選びやすい一方、建物の状態によっては早い段階で修繕費が必要です。中区では完成済みの新築戸建が少ないため、中古戸建を購入して改修する方法が現実的な選択肢になります。

 

比較する際は、物件価格だけで結論を出してはいけません。購入時の諸費用、入居前の改修費、住宅ローンの返済額に加え、今後10年間に想定される屋根、外壁、防水、給排水設備、電気設備、空調などの修繕費を並べます。店舗併用住宅や収益物件では、工事期間中の休業や空室による収入減も支出として見込む必要があります。

 

住宅ローンは最初の10年で全てが決める!失敗しない金利戦略

 

住宅ローンを利用する場合は、将来の金利上昇も資金計画へ含めます。下の図は、4,000万円を当初年0.4%・35年返済で借り、金利が段階的に上昇した場合の一例です。当初約10万2,000円の月々返済額が、5年後の見直し時には約12万8,000円へ増える試算となっています。

 

図8 購入後の支払い余力を確認する

将来の返済額変更ルールは住宅ローン商品ごとに確認する

図版:松屋不動産販売株式会社作成。5年ルール・125%ルールの採用は金融機関・商品により異なります。

参考:日本銀行「金融システムレポート」2024年4月

家デパでは、購入後の金利上昇もシミュレーションして、安心して生活できる提案をしています。

 

この試算は将来の金利や実際の返済額を予測するものではありません。また、5年ルールや125%ルールの有無、返済額の見直し方法は金融機関や商品によって異なります。私は新築と中古を比較する際、現在の返済額だけでなく、5年後、10年後に必要となる返済額と修繕費まで確認します。支出が一時期に集中しない計画を立てることが、購入後の生活と資産価値を守ることにつながります。

 

土地価値と建物状態は一つの査定額の中で分けて説明する

売主には、土地としての比較、現況建物を使う比較、収益を生む場合の比較を別々に示すことを勧めます。建物に不具合があっても土地の高度利用価値が高い場合があり、反対に土地が小さくても良好な建物が価格を支える場合があります。買主は値引き額だけを見るのではなく、どの部分のリスクに対する調整かを確認してください。理由が明確なら、購入後の予算配分も決めやすくなります。

引渡し後の不具合対応も見据え、告知内容と設備表は現況に合わせて更新し、双方で確認記録を残してください。

 

販売戦略は「誰が何に使うか」から逆算する

家族居住、店舗併用、事務所、賃貸、建替えでは、必要な資料も広告の見せ方も違います。買主像を広げすぎると物件の強みがぼやけ、狭めすぎると成約機会を失います。第一候補と第二候補の用途を定め、それぞれの建物利用案と費用を準備してください。名古屋市中区の戸建は件数が少ない分、適切な買主へ届けば比較競争を避けられることがあります。査定額と同じくらい販売経路を確認します。

 

 

まとめ―中古を一括りにせず、価値の源泉を見抜く

2025年の中区戸建は新築0件、中古のみでした。レインズでは5,000万円台を中心とする小規模地の取引、不動産情報ライブラリでは大型・高額建物の取引が確認され、同じ中古でも評価方法が異なります。

 

2026年は件数より、建物利用と修繕情報が成約を決める

新築供給が少ない状態は続く一方、中古への関心は立地と予算から維持されると見ます。価格を守るには、土地面積や築年の表示だけでなく、建物をどう使えるか、どこを直すか、法令上何を確認したかを明確にする必要があります。買主は中心価格帯へ入っているだけで安心せず、購入後総額を計算します。売主は高額成約だけを追わず、対象物件と同じ価値の源泉を持つ事例を採用してください。

 

名古屋市中区の戸建相談は家デパ知立店へ

家デパ知立店では、名古屋市中区の戸建売却査定、建物を残す販売と土地利用を前提にした販売の比較、修繕情報の整理、購入時の物件選びをお手伝いします。住宅ローン、改修費、買換え、事業利用を含む資金計画も一つの相談窓口で検討できます。松屋不動産販売株式会社として、価格だけでなく、売却後・購入後の予定まで伺い、無理のない順序を組み立てます。図面や修繕履歴が不足していても、現状からご相談ください。

 

家デパ知立店

 
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