名古屋市東区戸建市場2026年予測中古高値と新築価格の分岐点分析
「東区の中古戸建で2億円を超える成約があると、自宅も高額査定になるのか気になる」
「東区で新築を探したいが物件数が少なく、中古を買って直す方がよいのか迷う」
名古屋市東区(以降【東区】で表記)の戸建は、一般的な郊外の戸建市場とは価格の動き方が違います。2025年のレインズは18件にとどまり、そのうち新築は2件だけでした。しかも中古には2億8,510万円の成約が含まれ、年間平均を大きく押し上げています。不動産情報ライブラリでも戸建全体は9件、新築2件、中古7件で、少数取引のため一件の条件差が統計へ強く表れました。ここで重視したいのは「新築が高く中古が安い」という一般論ではありません。東区では土地そのものの価値、建物規模、築年、用途、接道によって中古が新築を上回ることもあります。2026年は金利と建築費の上昇下で、買主が総額を厳しく見るため、売却では土地と建物を分けた説明、購入では建物状態と将来修繕を含む比較が重要になります。
注意事項
本記事における第1四半期(Q1)等の表現は不動産情報ライブラリの表現にあわせています。
第1四半期(Q1)…1月~3月
第2四半期(Q2)…4月~6月
第3四半期(Q3)…7月~9月
第4四半期(Q4)…10月~12月
※一般的な年度(4月スタート)における四半期の表現とは異なりますのでご注意ください。

監修者
松屋不動産販売株式会社
代表取締役 佐伯 慶智
住宅・不動産業界での豊富な経験を活かし、令和2年10月より松屋不動産販売株式会社にて活躍中。それ以前は、ナショナル住宅産業(現:パナソニックホームズ)で8年間、住友不動産販売で17年間(営業10年、管理職7年)従事。
目次
2025年の名古屋市東区戸建は少数取引ほど土地価値が価格を動かした
東区の戸建は、年間件数が少ないうえに高額な土地を内包する中古戸建が動くため、平均価格が「家一棟の標準価格」を表しにくい市場です。2025年はレインズと不動産情報ライブラリの双方で新築が2件しかなく、新築平均を区全体の相場として扱うこともできません。まず市場の癖を理解することから始めます。
レインズ18件の平均6,638.9万円に対し中央値は4,600万円
レインズの戸建全体は18件、平均成約価格6,638.9万円、中央値4,600万円でした。平均と中央値の差は約2,039万円あり、高額成約の影響が大きいことが分かります。最高は東外堀町の中古戸建2億8,510万円で、土地面積626.47㎡。一般の戸建と同じ基準で比較できる物件ではありません。売却査定では、このような事例を「東区の戸建は高い」という理由だけで採用せず、土地面積、道路、建物規模、利用可能性が近いかを確認します。買主も区平均を予算の目安にせず、希望エリアと建物状態を絞った成約を見てください。

不動産情報ライブラリ9件は平均5,822.2万円、中央値5,700万円で別の輪郭を示す
不動産情報ライブラリでは戸建全体9件、平均5,822.2万円、中央値5,700万円でした。レインズより件数は少ないものの、中央値はレインズより1,100万円高くなっています。少数市場では、収録された物件の場所や土地価値が違うだけで中央値も動きます。そこで重要なのは二つの中央値を足したり平均したりすることではなく、4,000万円台から7,000万円台に実需の事例がある一方、1億円超の取引も存在するという価格幅を理解することです。東区の戸建は建物価格だけでなく土地価格が大きく、築年だけでは値段を説明できません。
新築2件ずつという少なさが「新築相場」を一本化できない理由になる
2025年はレインズでも不動産情報ライブラリでも新築戸建が2件だけです。レインズの新築平均は9,235万円ですが、内訳には4,890万円と1億3,580万円があり、平均値の中間に実際の成約が並んでいるわけではありません。不動産情報ライブラリの新築平均は4,850万円で、こちらも2件の結果です。新築を売る・買う際は「東区新築平均」という数字をつくらず、土地面積、駅距離、延床、仕様、接道が近い販売中物件と比較する方が現実的です。供給が少ない市場では、相場より個別商品の希少性が価格を左右します。
レインズ18件で見る新築2件と中古16件の価格差
レインズ18件を新築・中古に分けると、新築2件、中古16件です。中古の方が圧倒的に多く、東区で戸建を探す買主は中古を避けて通れません。一方、中古には土地価値の高い大型物件が含まれるため、平均価格だけで新築との割安・割高を比較することもできません。価格帯と面積帯を合わせて見ます。
年間18件は新築2件と中古16件で価格構造が大きく異なる
2025年のレインズは18件で、新築2件、中古16件でした。戸建全体の平均は6,638.9万円ですが、中央値は4,600万円です。平均を押し上げたのは2億8,510万円の大型中古と1億3,580万円の新築で、一般的な購入検討帯とは乖離があります。新築2件の平均9,235万円も、4,890万円と1億3,580万円という二つの物件を平均した値にすぎません。東区の戸建は年間平均から価格を決めるのではなく、新築・中古を分け、さらに土地面積と立地条件が近い成約へ絞ることが査定の出発点になります。
表1 レインズにおける2025年名古屋市東区【戸建】年間区分集計
|
区分 |
取引件数 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格 |
最高価格の町名 |
|
戸建全体 |
18件 |
6,638.9万円 |
4,600.0万円 |
133.79㎡ |
152.81㎡ |
28,510.0万円 |
東外堀町 |
|
新築戸建 |
2件 |
9,235.0万円 |
9,235.0万円 |
115.42㎡ |
160.95㎡ |
13,580.0万円 |
葵2丁目 |
|
中古戸建 |
16件 |
6,314.4万円 |
4,600.0万円 |
136.09㎡ |
151.80㎡ |
28,510.0万円 |
東外堀町 |
出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
新築はQ1とQ3に各1件で供給物件の個性が年間値を左右した
新築の成約はQ1の葵2丁目1件とQ3の大幸4丁目1件だけでした。Q1は1億3,580万円、Q3は4,890万円で、同じ「新築」という区分でも価格差は約8,700万円あります。これは東区で新築戸建の供給が少なく、土地価値や建物規模の違いが年間値へそのまま表れたためです。2026年に新築を売る・買う際は「東区の新築平均」を基準にせず、土地の位置、延床面積、道路、駐車条件、仕様を一件ずつ比較してください。件数が少ない市場ほど、平均値より個別条件の説明力が価格を左右します。
表2 レインズにおける2025年名古屋市東区【新築戸建】四半期別成約データ
|
期間 |
取引件数 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格 |
最高価格の町名 |
|
2025年Q1 |
1件 |
13,580.0万円 |
13,580.0万円 |
113.54㎡ |
219.22㎡ |
13,580.0万円 |
葵2丁目 |
|
2025年Q2 |
0件 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
|
2025年Q3 |
1件 |
4,890.0万円 |
4,890.0万円 |
117.29㎡ |
102.67㎡ |
4,890.0万円 |
大幸4丁目 |
|
2025年Q4 |
0件 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
|
2025年合計 |
2件 |
9,235.0万円 |
9,235.0万円 |
115.42㎡ |
160.95㎡ |
13,580.0万円 |
葵2丁目 |
出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
中古16件はQ1の大型成約とQ2以降の実需価格を分けて読む
中古16件では、Q1の2件が平均1億8,255万円となり突出しています。しかしQ2は平均4,936.7万円、Q3は4,880.0万円、Q4は3,845.0万円で、年後半は4,000万~5,000万円前後の成約が中心でした。Q1には626.47㎡の東外堀町2億8,510万円が含まれるため、年間平均6,314.4万円を一般中古の目安にすると強すぎます。一方で高額中古が成立すること自体は、東区では建物の築年だけでなく土地価値が価格を支えることの証明です。中古査定では土地と建物を切り分ける必要があります。
表3 レインズにおける2025年名古屋市東区【中古戸建】四半期別成約データ
|
期間 |
取引件数 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格 |
最高価格の町名 |
|
2025年Q1 |
2件 |
18,255.0万円 |
18,255.0万円 |
429.42㎡ |
225.98㎡ |
28,510.0万円 |
東外堀町 |
|
2025年Q2 |
6件 |
4,936.7万円 |
4,600.0万円 |
81.80㎡ |
133.08㎡ |
6,950.0万円 |
白壁3丁目 |
|
2025年Q3 |
4件 |
4,880.0万円 |
4,745.0万円 |
107.58㎡ |
167.46㎡ |
6,980.0万円 |
豊前町3丁目 |
|
2025年Q4 |
4件 |
3,845.0万円 |
4,030.0万円 |
99.38㎡ |
127.12㎡ |
4,600.0万円 |
大幸3丁目 |
|
2025年合計 |
16件 |
6,314.4万円 |
4,600.0万円 |
136.09㎡ |
151.80㎡ |
28,510.0万円 |
東外堀町 |
出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
戸建全体ではQ1の平均値が突出しQ2以降は4,000万円台中心へ戻る
戸建全体の四半期推移を見ると、Q1は3件で平均1億6,696.7万円、中央値1億3,580万円と突出しました。一方、Q2以降の中央値は4,600万円、4,890万円、4,030万円です。相場が春から急落したのではなく、Q1に高額新築と大型中古が重なったことが主因です。東区のような少数市場では、四半期平均の上下を価格トレンドと決めつけるより、どの種類・土地規模の物件が動いたかを確認した方が実務に役立ちます。売却時期より、競合と物件条件の方が成約価格への影響は大きい市場です。
表4 レインズにおける2025年名古屋市東区【戸建全体】四半期別成約データ
|
期間 |
取引件数 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格 |
最高価格の町名 |
|
2025年Q1 |
3件 |
16,696.7万円 |
13,580.0万円 |
324.12㎡ |
223.72㎡ |
28,510.0万円 |
東外堀町 |
|
2025年Q2 |
6件 |
4,936.7万円 |
4,600.0万円 |
81.80㎡ |
133.08㎡ |
6,950.0万円 |
白壁3丁目 |
|
2025年Q3 |
5件 |
4,882.0万円 |
4,890.0万円 |
109.52㎡ |
154.51㎡ |
6,980.0万円 |
豊前町3丁目 |
|
2025年Q4 |
4件 |
3,845.0万円 |
4,030.0万円 |
99.38㎡ |
127.12㎡ |
4,600.0万円 |
大幸3丁目 |
|
2025年合計 |
18件 |
6,638.9万円 |
4,600.0万円 |
133.79㎡ |
152.81㎡ |
28,510.0万円 |
東外堀町 |
出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
4,000万~4,999万円が5件で最多でも新築中古の内訳は異なる
価格帯では4,000万~4,999万円が5件で最多、3,000万円台と5,000万~6,999万円が各4件です。ただし4,000万円台5件のうち新築は1件、中古が4件で、3,000万円台は全て中古でした。新築は4,890万円と1億3,580万円の2件だけで、一般的な分譲戸建のように価格帯が厚く形成されていません。買主は同じ5,000万円前後でも、新築の保証・設備と中古の土地条件・改修費を比べるべきです。売主も「同価格帯に何が競合するか」を見て、価格以外の優位点を整理する必要があります。
表5 レインズにおける2025年名古屋市東区【戸建】価格帯別取引件数
|
価格帯 |
戸建全体 |
新築戸建 |
中古戸建 |
|
1,000万円未満 |
0件 |
0件 |
0件 |
|
1,000万~1,999万円 |
0件 |
0件 |
0件 |
|
2,000万~2,999万円 |
2件 |
0件 |
2件 |
|
3,000万~3,999万円 |
4件 |
0件 |
4件 |
|
4,000万~4,999万円 |
5件 |
1件 |
4件 |
|
5,000万~6,999万円 |
4件 |
0件 |
4件 |
|
7,000万~9,999万円 |
1件 |
0件 |
1件 |
|
1億円以上 |
2件 |
1件 |
1件 |
出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
100~149㎡以下に15件が集まり都心型戸建の敷地像が見える
土地面積は100㎡未満8件、100~149㎡7件で18件中15件、83.3%を占めます。新築2件はいずれも100~149㎡で、中古の多くは100㎡未満です。東区では庭や複数台駐車より、駅・都心への近さを優先し、限られた敷地を3階建て等で活用する住まい方が選ばれます。ただし狭い敷地は建物プランや工事費へ影響するため、面積だけを見て「小さいから安い」と判断できません。売主は間口・道路・容積率をセットで示し、買主は希望間取りが成立するかを確認することが大切です。
表6 レインズにおける2025年名古屋市東区【戸建】土地面積帯別取引件数
|
土地面積帯 |
戸建全体 |
新築戸建 |
中古戸建 |
|
100㎡未満 |
8件 |
0件 |
8件 |
|
100~149㎡ |
7件 |
2件 |
5件 |
|
150~199㎡ |
1件 |
0件 |
1件 |
|
200~249㎡ |
1件 |
0件 |
1件 |
|
250~299㎡ |
0件 |
0件 |
0件 |
|
300~499㎡ |
0件 |
0件 |
0件 |
|
500㎡以上 |
1件 |
0件 |
1件 |
出典:REINS(不動産流通機構会員専用の情報交換サービスサイト)より名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
不動産情報ライブラリ9件と分布図で読む戸建価格の幅
不動産情報ライブラリの2025年戸建は9件です。新築2件、中古7件で、レインズと同様に中古中心ですが、価格の組成は異なります。分布図は少数点のばらつきを確認する資料として有効で、土地面積が広いほど必ず高いわけではないこと、建物と土地の条件を一緒に読む必要があることが分かります。
年間9件では中古中央値6,900万円が新築4,850万円を上回った
不動産情報ライブラリの2025年は戸建全体9件、新築2件、中古7件です。中古の平均6,100万円、中央値6,900万円が新築の平均・中央値4,850万円を上回りました。これは「中古の方が高い市場」という意味ではなく、土地価値の高い中古が成約した年だったことを示します。新築は2件しかなく、供給商品による振れも大きいため、単純な新築プレミアムを計算できません。東区では築年だけでなく土地の希少性、延床、道路条件を合わせて価格を読む必要があります。
表7 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市東区【戸建】年間区分集計
|
区分 |
取引件数 |
平均成約価格 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格 |
成約価格中央値 |
最高成約価格の町名 |
|
新築 |
2件 |
4,850.0万円 |
62.5㎡ |
95.0㎡ |
5,700.0万円 |
4,850.0万円 |
芳野 |
|
中古 |
7件 |
6,100.0万円 |
106.4㎡ |
120.0㎡ |
11,000.0万円 |
6,900.0万円 |
主税町 |
|
戸建全体 |
9件 |
5,822.2万円 |
96.7㎡ |
114.4㎡ |
11,000.0万円 |
5,700.0万円 |
主税町 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
不動産情報ライブラリの活用についてはコチラ⇒不動産購入前必見!不動産情報ライブラリの上手な活用法
※不動産情報ライブラリの成約データには、新築戸建と中古戸建の区分がされていないため、建築年が2024年、2025年とされているものを『新築戸建』、2023年以前の建築されたものを『中古戸建』として集計しています。
戸建全体の四半期はQ3とQ4で中央値の振れが大きい
戸建全体ではQ1が1件、Q2が2件、Q3とQ4が各3件です。中央値はQ1・Q2が5,700万円、Q3が7,000万円、Q4が4,300万円でした。Q3の上昇を市場全体の値上がり、Q4の低下を値崩れと読むのは適切ではありません。9件しかないため、1件の価格が四半期値を大きく動かします。売主は売出時期より近い物件の成約を優先し、買主も「この四半期は安い」という発想ではなく、土地条件と建物状態が価格に見合うかを判断する方が合理的です。
表8 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市東区【戸建全体】四半期別成約データ
|
期間 |
取引件数 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
最高成約価格 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格の町名 |
|
2025年Q1 |
1件 |
5,700.0万円 |
5,700.0万円 |
5,700.0万円 |
65.0㎡ |
105.0㎡ |
芳野 |
|
2025年Q2 |
2件 |
5,700.0万円 |
5,700.0万円 |
6,900.0万円 |
95.0㎡ |
112.5㎡ |
泉 |
|
2025年Q3 |
3件 |
5,333.3万円 |
7,000.0万円 |
7,800.0万円 |
101.7㎡ |
131.7㎡ |
芳野 |
|
2025年Q4 |
3件 |
6,433.3万円 |
4,300.0万円 |
11,000.0万円 |
103.3㎡ |
101.7㎡ |
主税町 |
|
2025年合計 |
9件 |
5,822.2万円 |
5,700.0万円 |
11,000.0万円 |
96.7㎡ |
114.4㎡ |
主税町 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
新築2件はQ1とQ4のみで一つの相場として扱わない
不動産情報ライブラリの新築はQ1に5,700万円1件、Q4に4,000万円1件です。Q2・Q3は成約がありません。この件数から「新築相場は4,850万円」と一本化するのは危険で、2026年も供給される土地・建物の仕様次第で年間平均は大きく変わります。新築を購入する方は、東区平均との比較より、同じ駅距離・土地面積・延床・住宅性能の競合物件と比べるべきです。売却側も、新築というだけで高値が付くのではなく、希少な土地条件をどこまで備えるかが価格の説明力になります。
表9 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市東区【新築戸建】四半期別成約データ
|
期間 |
取引件数 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
最高成約価格 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格の町名 |
|
2025年Q1 |
1件 |
5,700.0万円 |
5,700.0万円 |
5,700.0万円 |
65.0㎡ |
105.0㎡ |
芳野 |
|
2025年Q2 |
0件 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
|
2025年Q3 |
0件 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
|
2025年Q4 |
1件 |
4,000.0万円 |
4,000.0万円 |
4,000.0万円 |
60.0㎡ |
85.0㎡ |
矢田 |
|
2025年合計 |
2件 |
4,850.0万円 |
4,850.0万円 |
5,700.0万円 |
62.5㎡ |
95.0㎡ |
芳野 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
中古7件はQ2以降に集中し土地価値が高額成約を支えた
中古はQ1が0件、Q2が2件、Q3が3件、Q4が2件でした。Q4は2件で平均7,650万円、最高1億1,000万円となり、築年数より土地条件が価格を支える東区らしい動きです。中古住宅は建物が古ければ一律に安いわけではなく、将来の建替えや土地としての売却価値まで含めて評価されます。売主は修繕履歴だけでなく土地の間口・接道・用途地域を整理し、買主は建物を使い続ける場合と建替える場合の両方で総額を比較すると、価格の妥当性を判断しやすくなります。
表10 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市東区【中古戸建】四半期別成約データ
|
期間 |
取引件数 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
最高成約価格 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
最高成約価格の町名 |
|
2025年Q1 |
0件 |
― |
― |
― |
― |
― |
― |
|
2025年Q2 |
2件 |
5,700.0万円 |
5,700.0万円 |
6,900.0万円 |
95.0㎡ |
112.5㎡ |
泉 |
|
2025年Q3 |
3件 |
5,333.3万円 |
7,000.0万円 |
7,800.0万円 |
101.7㎡ |
131.7㎡ |
芳野 |
|
2025年Q4 |
2件 |
7,650.0万円 |
7,650.0万円 |
11,000.0万円 |
125.0㎡ |
110.0㎡ |
主税町 |
|
2025年合計 |
7件 |
6,100.0万円 |
6,900.0万円 |
11,000.0万円 |
106.4㎡ |
120.0㎡ |
主税町 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
4,000万~4,999万円が3件で最多でも1億円超まで幅がある
価格帯では4,000万~4,999万円が3件で最多ですが、1,000万円台、5,000万~6,999万円、7,000万~9,999万円、1億円以上にも成約があります。9件という少数の中で価格が広く分かれるため、区全体の中心帯だけで査定を決められません。東区の中古戸建では建物価値が低下していても土地価値が残ることがあり、反対に新築でも敷地が小さければ価格を抑えた成約になります。価格帯表は「平均値の代わり」ではなく、自分の物件がどの買主層と競合するかを見るために使うのが適切です。
表11 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市東区【戸建】価格帯別取引件数
|
価格帯 |
件数 |
|
1,000万円未満 |
0件 |
|
1,000万~1,999万円 |
1件 |
|
2,000万~2,999万円 |
0件 |
|
3,000万~3,999万円 |
0件 |
|
4,000万~4,999万円 |
3件 |
|
5,000万~6,999万円 |
2件 |
|
7,000万~9,999万円 |
2件 |
|
1億円以上 |
1件 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
100㎡未満5件が最多で広さより立地と使い方が価格を左右する
土地面積帯では100㎡未満が5件、100~149㎡が3件、150~199㎡が1件です。レインズでも100㎡未満と100~149㎡が大半を占めており、二つの資料に共通してコンパクトな敷地の流通が中心です。東区では広い土地を求めるほど総額が跳ね上がるため、駅利便性と建物の成立性を優先する買主が多くなります。売主は面積の小ささだけを弱点にせず、容積率や3階建ての可能性、道路条件を整理すると価値を伝えやすくなります。買主は面積より「希望の暮らしが入るか」を建築計画で確かめてください。
表12 不動産情報ライブラリにおける2025年名古屋市東区【戸建】土地面積帯別取引件数
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土地面積帯 |
件数 |
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100㎡未満 |
5件 |
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100~149㎡ |
3件 |
|
150~199㎡ |
1件 |
|
200~249㎡ |
0件 |
|
250~299㎡ |
0件 |
|
300~499㎡ |
0件 |
|
500㎡以上 |
0件 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
分布図は土地面積と価格の単純な比例関係が弱いことを示す
分布図では新築2点と中古7点が同じ座標上に示され、土地が広ければ価格も一直線に高くなる市場ではないことが分かります。中古には土地面積が大きく高額な点もあれば、100㎡前後でも価格が高い点があります。これは立地、建物状態、用途地域などの違いが価格へ重なるためです。分布図から町名や築年を推測せず、まず「同じ面積でも価格差が大きい」という構造を確認し、その後に個別成約へ戻るのが正しい使い方です。査定・購入とも外れ値を削らず、市場の幅を認識したうえで近い条件へ絞ります。
図1 名古屋市東区 戸建取引分布図(2025年)

出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
過去5年から見える新築供給と中古高額成約の振れ
過去5年間の不動産情報ライブラリでは戸建全体が9~25件と小さく、平均価格は年によって大きく振れています。2022年は平均1億265万円まで上がりましたが中央値は3,800万円でした。高額中古が出る年ほど平均が跳ねるため、件数・中央値・新築中古の内訳を並べて読むことが欠かせません。
戸建全体は9~25件で推移し2025年の少なさだけで需要を判断しない
過去5年の戸建全体は2021年20件、2022年20件、2023年11件、2024年25件、2025年9件でした。東区は戸建ストック自体が限られるため、売り物件の出方で年間件数が大きく変わります。2025年の9件を需要縮小だけで説明するのは早計です。平均価格は2022年に1億265万円まで跳ねましたが中央値は3,800万円で、高額事例の影響が非常に大きい年でした。2026年の査定では5年平均より直近の同条件成約を優先し、市場に競合が何件出ているかまで確認する方が精度は上がります。
表13 不動産情報ライブラリにおける過去5年間の名古屋市東区【戸建全体】成約データ
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年 |
取引件数 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
|
2021年 |
20件 |
85.2㎡ |
114.0㎡ |
3,947.0万円 |
4,350.0万円 |
|
2022年 |
20件 |
127.0㎡ |
269.2㎡ |
10,265.0万円 |
3,800.0万円 |
|
2023年 |
11件 |
100.9㎡ |
186.4㎡ |
6,672.7万円 |
4,300.0万円 |
|
2024年 |
25件 |
96.6㎡ |
119.0㎡ |
5,344.0万円 |
4,600.0万円 |
|
2025年 |
9件 |
96.7㎡ |
114.4㎡ |
5,822.2万円 |
5,700.0万円 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
新築は件数の増減が大きく供給商品の内容が平均価格を変える
新築戸建は2021年12件、2022年4件、2023年4件、2024年13件、2025年2件と供給量が大きく変わりました。平均成約価格も4,566.7万円から6,350万円まで振れ、2025年は4,850万円です。これは市場が一方向に上がった・下がったというより、その年にどの土地・建物が供給されたかの影響が強いと考えるべきです。東区の新築は件数が少ないため、2026年も平均価格予測より、競合する新築の駅距離・土地面積・延床・仕様を一件ずつ比較することが購入・販売の双方で重要になります。
表14 不動産情報ライブラリにおける過去5年間の名古屋市東区【新築戸建】成約データ
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年 |
取引件数 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
|
2021年 |
12件 |
85.0㎡ |
95.8㎡ |
4,566.7万円 |
4,500.0万円 |
|
2022年 |
4件 |
105.0㎡ |
128.8㎡ |
6,350.0万円 |
6,400.0万円 |
|
2023年 |
4件 |
65.0㎡ |
95.0㎡ |
5,000.0万円 |
4,150.0万円 |
|
2024年 |
13件 |
86.2㎡ |
105.4㎡ |
5,253.8万円 |
4,600.0万円 |
|
2025年 |
2件 |
62.5㎡ |
95.0㎡ |
4,850.0万円 |
4,850.0万円 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
中古は高額事例の有無で平均が大きく振れ中央値との併用が欠かせない
中古の平均成約価格は2021年3,017.5万円、2022年1億1,243.8万円、2023年7,628.6万円、2024年5,441.7万円、2025年6,100万円です。2022年の中央値は3,450万円で、平均との乖離が極端に大きく、高額土地を含む中古が年間値を押し上げました。2025年は中央値6,900万円が平均を上回っており、少数事例の組み合わせだけでも指標の位置関係が変わります。中古戸建の査定では年次平均を上昇率として追わず、築年・土地・道路・建物状態が近い成約に戻ることが欠かせません。
表15 不動産情報ライブラリにおける過去5年間の名古屋市東区【中古戸建】成約データ
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年 |
取引件数 |
平均土地面積 |
平均建物面積 |
平均成約価格 |
成約価格中央値 |
|
2021年 |
8件 |
85.6㎡ |
141.2㎡ |
3,017.5万円 |
1,700.0万円 |
|
2022年 |
16件 |
132.5㎡ |
304.4㎡ |
11,243.8万円 |
3,450.0万円 |
|
2023年 |
7件 |
121.4㎡ |
238.6㎡ |
7,628.6万円 |
5,700.0万円 |
|
2024年 |
12件 |
107.9㎡ |
133.8㎡ |
5,441.7万円 |
4,500.0万円 |
|
2025年 |
7件 |
106.4㎡ |
120.0㎡ |
6,100.0万円 |
6,900.0万円 |
出典:国土交通省>不動産情報ライブラリより名古屋市東区の戸建取引情報を抽出・集計
金利・建築費が東区の新築中古比較をどう変えるか
東区では土地代が大きいため、金利上昇と建築費の高止まりは新築だけの問題ではありません。中古を買って改修する場合も工事費が掛かり、借入額が大きいほど金利差の影響も増えます。2026年の新築・中古比較は「物件価格」ではなく、取得から必要工事までを含む総額と月返済で行うべきです。
図2 政策金利1.0%程度の環境

住宅取得要因と政策金利1.0%程度を同じ資金計画で考える
日本銀行の7月31日決定では、短期の金融市場調節をおおむね1.0%の水準で続ける方針が示されています。住宅ローンの適用金利は各金融機関・商品で異なりますが、短期金利の上昇が変動金利へ波及する余地を意識すべきです。加えて資材、人件費、エネルギーなどが建築費へ影響します。東区で新築を買う方は販売価格だけでなく、金利上昇時の返済余力まで確認してください。中古を買う方はリフォーム費を現金で別枠にせず、住宅ローンと合わせた資金計画を先に作ると比較しやすくなります。
図3 住宅購入に影響する主な要因

金利1%差は「買える物件」を変え、新築と中古の境目を動かす
毎月10万円・35年返済の単純試算では、0.4%で約3,920万円、1.4%で約3,310万円と借入元金に約610万円の差が出ます。2,500万円を30年借りる試算でも金利が同様に上がれば、月返済は約7.37万円から約8.51万円へ増えます。東区では戸建総額が4,000万円を超える事例が多く、借入額が大きい世帯ほど金利の影響が家計へ表れます。
その結果、新築を希望していた買主が中古戸建へ切り替えたり、中古でも修繕費の少ない築浅へ需要が移ったりする可能性があります。売主は買主が月返済で比較していることを前提に価格を組むべきです。
図4 毎月10万円返済時の借入可能額比較

出典:松屋不動産販売株式会社試算。35年・元利均等・ボーナス払いなし。0.400%と1.400%は比較用の仮定であり、将来金利の予測ではありません。
ローン電卓が無くても計算出来る⇒誰でもできる!住宅ローン借入可能額の簡単な計算法を紹介します
図5 2,500万円借入時の月々返済額比較

出典:松屋不動産販売株式会社試算。30年・元利均等・ボーナス払いなし。0.400%と1.400%は比較用の仮定であり、将来金利の予測ではありません。
住宅ローンでお悩みの方はコチラ⇒銀行が教えない「住宅ローン変動金利型」の真実!驚愕の5年後返済額
建築総合125.0は新築価格だけでなく中古の修繕判断にも効く
2020年度平均を100とする建築総合は2026年4月に125.0で、基準年より約25%高い水準です。この指数から各戸の工事見積りを25%増しと決めることはできません。一方、新築価格を押し下げにくいコスト圧力が残り、中古でも屋根・外壁・水回りの改修費を小さく見積もりにくい状況です。東区では土地代が大きいため、安い中古を買って大規模改修をすると、完成総額が築浅中古や新築へ近づくこともあります。買主は物件価格と工事見積りを同じ資金表へ置き、売主は修繕履歴や交換済み設備を示して「購入後すぐに必要な費用」を減らせる物件であることを伝えると評価につながります。
図6 2020年度=100に対する建築コスト指数125.0

出典:国土交通省>統計表月次(Excel形式)(令和8年6月30日付け)より一部抜粋
※2020年比で約25%も住宅の建設工事費は上がっています。近年においても、ウッドショックに始まり、半導体不足による住設機器の相次ぐ値上げ、職人不足による人件費の高騰、円高による輸入部材の高騰、更に今年に入って、エネルギー価格の上昇、ナフサショック等、住宅価格を押し上げる要因は多数存在します。
ナフサショックとは何か?⇒中東情勢と【ナフサショック】で読む住宅価格上昇時代の売買判断基準
2026年予測|新築の希少性と中古の土地価値が価格を分ける
2026年の東区戸建市場は、年間件数が急増する市場ではなく、出てくる物件の質で平均価格が大きく変わる展開を想定します。新築は供給が限られ、中古は土地価値と建物状態で価格帯が広がるでしょう。市場全体の平均を予測するより、件数と中央値を幅で示し、新築・中古それぞれの選ばれる条件を考えます。
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2026年予測の要点 |
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・年間10~18件程度の少数市場を想定 |
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・新築は供給物件の内容で価格が大きく振れる |
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・中古は土地価値と修繕負担の見え方で成約力が分かれる |
戸建全体は年間10~18件程度を基本シナリオとする
不動産情報ライブラリの過去5年は9~25件、2025年は9件。レインズは2025年18件でした。東区の戸建ストックと供給の少なさを考えると、2026年は10~18件程度を一つの目安とします。分譲用地が出れば新築が増え、相続や住替えで大型中古が出れば件数と平均が上振れします。需要があっても売り物件がなければ成約件数は増えないため、件数だけで市場の強弱は決められません。売主にとっては競合が少ないことが強みになりやすく、買主にとっては選択肢が少ないからこそ事前準備が重要です。
中央値は4,500万~6,000万円程度を中心に見る
2025年の中央値はレインズ4,600万円、不動産情報ライブラリ5,700万円でした。過去5年でも不動産情報ライブラリの中央値は3,800万~5,700万円の範囲で推移しています。2026年は4,500万~6,000万円程度を戸建全体の中心レンジとして見ますが、土地価値の高い物件が複数成約すれば簡単に上振れします。ここでのレンジは個別物件の査定額ではありません。築年、土地面積、駅、道路、建物状態によって数千万円単位の差が出るため、売主・買主とも「平均より上か下か」よりも、同じ買主層で比較される事例の中でどこに位置するかを見るべきです。
新築は4,800万円前後から1億円超まで供給商品の差が大きくなる
2025年の新築は二つの資料とも2件で、価格水準も一致していません。この少なさから2026年の新築平均を一点で出すのは適切ではありません。私は5,000万円前後のコンパクトな新築から、土地・建物規模が大きい1億円超の商品まで幅広く出る可能性を想定します。買主のローン負担が増える中、価格が高い新築ほど立地、建物性能、面積、駐車、資産性に明確な理由が求められます。販売側は希少性だけに頼らず、同予算で買えるマンション・中古戸建と比べたメリットを示す必要があります。

中古は3,500万~7,000万円台を軸に、土地価値で上方へ広がる
レインズでは中古の中央値4,600万円、不動産情報ライブラリでは6,900万円でした。2026年の中古は3,500万~7,000万円台に実需が集まりやすいと見ますが、土地面積や立地が強い物件は1億円を超える可能性があります。築年が古いから安いとは限らず、建物がほぼ評価されなくても土地価格が高ければ総額は上がります。売主はリフォームの有無だけでなく、土地としての強みを販売資料へ反映してください。買主は築古物件で大きな改修が必要なら、購入価格+修繕費と築浅中古の価格を比較し、どちらが長期保有に合うかを判断します。
売却と購入の実務|戸建は土地と建物を分けて判断する
東区の戸建売買では、売主は「家として売るのか、土地価値も強く訴えるのか」を決め、買主は「建物を何年使うのか」を明確にすると判断が早くなります。新築の供給が少ないため中古の見方が重要で、建物状況を曖昧にしたまま価格だけ比較すると、購入後の負担を読み違えます。
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売買判断の要点 |
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・売主は土地価値と建物状態を別々に伝える |
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・買主はインスペクションと改修見積りを申込み前に確認 |
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・新築中古は販売価格ではなく完成・入居後総額で比べる |
中古売却は修繕履歴と土地条件を別々に見せる
中古戸建を売る際は、屋根・外壁・給湯器・水回りなどの修繕履歴を時系列で整理し、買主が「すぐに何へお金が掛かるか」を判断できるようにします。同時に、土地の面積、接道、用途地域、建替え時の注意点も提示してください。東区では建物が古くても土地評価で価格が支えられる場合があり、逆に築浅でも道路や土地形状が弱ければ評価が伸びないことがあります。建物と土地の価値を混ぜたまま「高い家です」と説明するより、それぞれの根拠を示した方が、価格交渉でも守るべき部分と譲れる部分を整理できます。
新築購入では販売価格に含まれる範囲を細かく確認する
新築戸建は完成品として価格が分かりやすく見えますが、カーテン、照明、エアコン、外構の一部、登記・融資費用などが別途必要なケースがあります。東区で販売価格が高いほど、数十万円・数百万円の追加費用も家計へ効きます。契約前に「入居できる状態までの総額」を出し、住宅ローンの諸費用や固定資産税まで資金表へ入れてください。未完成物件なら、完成時期と引渡し条件、仕様変更の可否も確認します。販売価格だけで中古と比べるのではなく、保証や当面の修繕負担が小さい価値も金額に置き換えて判断すると公平です。
中古購入ではインスペクションと改修見積りを価格交渉より先に考える
中古の購入で値引き交渉だけに集中すると、本当に必要な修繕費を見落とします。気になる物件では建物状況を確認し、雨漏り、構造、設備、外壁・屋根などの改修見積りを取れると安心です。築古住宅を購入後すぐ大規模改修するなら、工事期間中の住居費や仮住まいも含めます。東区は土地価値が高いので「建物はおまけ」と考えて買うケースもありますが、実際に住むなら安全性と使い勝手を無視できません。価格交渉は、感覚的な値下げ要求ではなく、必要工事と市場成約を根拠に組み立てる方が売主にも説明しやすくなります。
図7 購入後の支払い余力を確認する

図版:松屋不動産販売株式会社作成。5年ルール・125%ルールの採用は金融機関・商品により異なります。
家デパでは、購入後の金利上昇もシミュレーションして、安心して生活できる提案をしています。
FAQ|名古屋市東区の戸建売買でよく受ける相談
戸建は土地と建物の二つの価値を持つため、同じ東区・同じ築年でも価格差が大きくなります。2025年のように新築が少なく高額中古が混在する年は、平均価格を答えにするより、売却・購入の目的に応じて比較対象を選ぶことが大切です。よくある疑問を実務目線で整理します。
東区では新築と中古のどちらが買いやすいですか?
物件数という意味では2025年のレインズが新築2件、中古16件で、中古の方が選択肢は多くなりました。ただし、中古は価格も状態も幅が広く、安い物件がそのまま買いやすいとは限りません。改修費が大きい築古なら完成総額が新築へ近づくこともあります。新築は修繕負担が当面小さく保証を受けやすい一方、供給が少なく希望エリアを絞ると選択肢がさらに減ります。予算、入居時期、修繕に手間を掛けられるか、将来建替えまで考えるかを整理し、自分に合う方を選ぶべきです。
築古戸建でも高く売れることがありますか?
あります。東区では土地価値が高い場所があり、建物の築年が古くても土地面積、道路、用途地域、駅距離などが強ければ総額は高くなります。2025年レインズの最高2億8,510万円も中古戸建です。ただし、この事例を築古住宅全体へ当てはめることはできません。建物を利用する買主向けに売るのか、建替え前提の買主へ土地価値を訴えるのかで販売方法も変わります。査定では建物の現況価値と土地としての価値を分け、解体費や建替え条件も確認したうえで売出価格を決めると現実的です。
中古戸建の見方 築年だけではなく、土地価値・修繕履歴・再建築時の使いやすさを三つに分けて確認する。
売却前にリフォームすれば高く売れますか?
リフォーム費をそのまま売却価格へ上乗せできるとは限りません。水回りや内装を整えることで見学時の印象が良くなる場合はありますが、買主が自分の好みに改装したい物件では先行工事が無駄になることもあります。東区の中古は土地価格の比重が大きいので、建物へ大きく投資する前に、現況販売と部分修繕、全面改修の三つを比べることを勧めます。まず不具合箇所と修繕見積りを把握し、その情報を開示したまま価格調整する方が手取りを残せるケースもあります。見た目のきれいさより費用対効果で決めてください。
図7 リフォーム工事を強くすすめる不動産会社の思惑

リフォームを勧める業者はやめた方が良い⇒リフォーム頼みの不動産仲介業者が倒産危機!不動産買う前に読んで!
2026年に戸建価格が下がるまで待った方がよいですか?
一律の値下がりを待つ戦略は東区では取りにくいと考えます。戸建の供給件数が少なく、条件の良い物件が出る時期を読みにくいからです。金利上昇で買主の予算は厳しくなりますが、土地価値の高い物件は価格が下がる前に別の買主が選ぶ可能性もあります。購入では、将来の価格予測より「今の価格と返済が自分に合うか」を優先してください。売却でも市場全体が上がるまで待つより、住替え時期、建物の劣化、相続・税務など自分側の条件を含めて動く時期を決める方が失敗を減らせます。
松屋不動産販売株式会社 代表取締役 佐伯慶智からのアドバイス
東区の戸建は、建物だけを見ても土地だけを見ても適正価格へ届きません。私は、中古査定では土地としての評価を一度出し、その上に建物の利用価値・残存価値を重ねます。購入相談でも同じで、住み続ける期間と将来の修繕・建替えを最初に確認すると、目先の販売価格に振り回されにくくなります。
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佐伯慶智の実務視点 |
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・築古でも土地が強ければ高額成約はあり得る |
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・修繕履歴と将来の建替えやすさまで含めて査定する |

戸建を正確に査定することは難しい???⇒戸建査定はなぜ難しい?信頼できる会社選びで売却価格に差がつく理由
売主は「家の魅力」と「土地の強さ」を別々に整理する
築浅や丁寧に維持された家なら、設備・断熱・間取り・修繕履歴など建物の魅力を明確にします。築古で土地価値が中心なら、接道、用途、面積、建替えのしやすさを前面に出します。どちらも中途半端にすると、買主は高い理由を理解できません。東区では高額中古の存在が売主の期待を上げやすい一方、買主は比較に慎重です。販売開始前に「誰がこの家を買うのか」を想定し、写真・資料・価格をその買主像に合わせることが、結果として手取りを守ることにつながります。
売主が先に揃えたい情報:修繕履歴、設備交換歴、雨漏り・シロアリ履歴、接道、土地境界、増改築の有無。
買主は建物状態だけでなく、土地として売れるかまで確認する
長く住む家でも、転勤・相続・家族構成の変化で売却する可能性があります。東区で戸建を買うなら、建物が古くなった後に土地としてどの程度評価されるかも見てください。道路、間口、用途地域、建替えの制約は購入時から変えにくい条件です。内装の好みは後で変えられても、土地条件は変えられません。中古を選ぶ際は修繕費に目が行きますが、将来の出口まで考えると、多少価格が高くても土地条件の良い物件が合理的なことがあります。月返済と将来価値の両方から判断することを勧めます。
家デパ知立店では売却査定と購入資金計画を同じ視点でつなぐ
家デパ知立店では、東区の戸建を売る方には土地・建物を分けた査定と販売戦略、買う方には住宅ローンと修繕・リフォーム費を含む資金計画を整理します。買換えでは、今の自宅がいくらで売れるかが次の購入予算を決めるため、売却と購入を別々に相談しない方がスムーズです。高額成約を見て売却期待が膨らんだ場合も、反対に金利上昇で購入を諦めそうな場合も、まず自分の条件へ数字を置き換えることが大切です。市場平均ではなく、実際の選択肢を並べて判断できる状態をつくります。
まとめ|2026年の東区戸建は次の負担まで見える家が選ばれる
2025年は高額中古が平均を押し上げ、新築はわずか2件という東区らしい戸建市場でした。2026年も平均価格の方向だけを追うより、土地価値、建物状態、供給量、金利・修繕費を一棟ごとに見極めることが重要です。新築・中古というラベルより、総額に見合う価値があるかで選ぶ市場になるでしょう。
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結論 |
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・2026年は「安い中古」より購入後の負担が読める中古が強い |
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・新築の希少性だけでなく資金計画に収まるかが成約を決める |
売れる中古は価格の安さではなく「次の負担が見える家」になる
2026年は金利負担に加え修繕費も気にする買主が増えるため、中古売却では設備の状態や修繕履歴を明確にし、購入後の負担が読める状態にすることが有効です。安く見えても何を直すか分からない家は検討が止まりやすく、多少高くても維持状態が分かる家は比較しやすくなります。土地価値が強い物件では、その根拠も合わせて説明してください。価格を上げる前に情報の透明性を上げることが、東区の中古戸建で選ばれるための現実的な方法です。
売る方も買う方も、東区の一件ごとの違いを家デパ知立店で整理する
戸建を売る方には、自宅が建物評価型か土地評価型かを見極め、査定から販売方法まで具体化します。買う方には、新築・中古の比較、住宅ローン、修繕費、将来の売却までを一緒に整理します。買換えの場合は売却代金と購入時期の組合せも重要です。名古屋市東区は成約件数が少なく、平均価格に頼るほど判断を誤りやすい地域だからこそ、「この家ならどうか」という個別分析が役立ちます。家デパ知立店へご相談いただければ、売却も購入も次の行動が分かる形にしてご提案します。





